ケミカル51
FORMULA51(2002年/アメリカ・イギリス・カナダ合作)
監督 ロニー・ユー
出演 サミュエル・L・ジャクソン(エルモ・マケルロイ) |
サミュエル・L・ジャクソンが製作にも関わっているコミカル+バイオレンスアクション。お軽くて、やたらテンションが高いはちゃめちゃお馬鹿ムービーの2000年版と言った感じでしょうか。なんと言っても主役のサミュエルが演じる薬剤師のマケルロイがスカート履いて、ゴルフバックかついでるなんとも滑稽な姿で登場するのが面白い。そんなマケルロイがサッカーオタクでアメリカを物凄く嫌う麻薬密売人フィーリクスとコンビを組み、奇妙な友情関係を築いていく。
マケルロイの命を狙うキュートな女殺し屋のダコタが中々良い味を出している。愛より金の冷徹な性格だが、なぜだか憎めない。ダコタ役のエミリー・モーティマーは、若い頃のイザベル・アジャーニに似てますね。
ノリの良いファショナブルなサウンドに合わせてスピーディに物語が展開して行く演出と、登場人物達のユニークなキャラクターは、それなりに楽しめるのですが、アクション映画としては、今ひとつ押しが足りなかった。ジャガーのカーチェイスも、今ひとつ豪快さがなく、ノリが悪い。
マケルロイが作った薬を使ったお下品極まりない場面もあったりするのですが(笑)、まぁ、それはそれで、面白かったです。しかし、あのグロいクライマックスは、衝撃でした。なんとも言えない後味の悪さ。ラストカットも凄く衝撃を受けましたが・・・。サミュエル氏、この時、おんとし54歳。全くそのようには、見えない若々しさを保持しているところが何より凄い。
1971年、薬剤師の免許を取得したエルモ・マケルロイは、卒業式の夜、パトロール中の警官にマリファナを発見され、将来を棒に振る。あれから30年、マケルロイは、裏の仕事に携わり、コカインの51倍と言う強力な新薬「POS51」を開発した。マフィアのボス・リザードにその薬の処方箋を売り込むが、リザードの裏切りを知り、自分の家にリザート達を呼び込んだ後、家を爆破し、イギリス・リヴァプールへ逃亡する。