STARSKY & HUTCH(2004年/アメリカ)
監督 トッド・フィリップス
出演 ベン・スティラー(デビッド・スタスキー)
オーウェン・ウィルソン(ケン・ハッチンソン)
スヌープ・ドッグ(ハギー)
フレッド・ウィリアムソン(トビー主任)
ヴィンス・ヴォーン(リース・フェルドマン)
ジュリエット・ルイス(キティ)
ジョージ・キー・チェン(チャオ)/他
1975年から4シーズンに渡りアメリカで製作され、日本でも人気を得たTVシリーズ「刑事スタスキー&ハッチ」のリメイク作品。と言うか、一歩間違えたら単なるパロディ映画になっていたかもしれない。カリフォルニア州ベイシティ警察に所属する捜査官スタスキーとハッチが巨額の麻薬取引に絡んだ殺人事件を捜査する。スタスキー役をベン・スティラー、ハッチ役をオーウェン・ウィルソンが熱演している。二人の情報屋のハギーを演じるのは、スヌープ・ドッグと言う個性派俳優だが、この作品では、かなりおいしい活躍を見せている。ゲスト出演者は、『ケープ・フィアー』や『ナチュラル・ボーン・キラーズ』のジュリエット・ルイス、『ナイトライダー』などにも出演したジョージ・キー・チェンなど豪華だ。
アフロヘアーを代表するファッションやセット、登場人物の会話など、オリジナルが製作された1970年代と言う時代と文化を映像で見事に再現している。警察署内のセットもオリジナルの雰囲気のままと言った感じ。とくに驚いたのは、劇中に登場する車。全てその当時に走り回っていた車ばかりに見える。スタスキーの愛車、「フォード・ニュートリノ」もオリジナルのデザインのまま。劇中では、街中で華麗なターンを見せたり、ジャンプしたりとオリジナルよりも派手に走り回っていたのが良かった。エンディングでは、トリノがバックターンとした時に、路上駐車の車にぶつかったり、ジャンプして着地した時にバンパーとフレームを歪ませたりしている場面が見られるが、この映画のために相当数のトリノを破壊したのではないだろうか。
オリジナルには、なかったコミカルなシーンが数多くあった。二人がへそフェチの囚人に振り回され、接見室でドラゴンの真似をさせられたり、スタスキーが薬を吸って暴走したり、麻薬ボスのリースの屋敷にパントマイム師の格好をして潜り込んだり、はたまた、『イージー・ライダー』やトラボルタの『サタデー・ナイト・フィバー』を彷彿させるパロディシーンも見せている。
オリジナルのテレビシリーズは、この間発売されたDVDで第1シーズンしか見てないのですが、この映画は、オリジナルよりもかなりパワフルに弾けていて、良い意味で遊び心満載だった気がします。最後にオリジナル・キャストのデビッド・ソウルとポール・マイケル・グレイザーが新しいスタハチと同じ格好で登場したのは、感動的だった。新スタと旧スタが無線機を取り合う姿などは、見ていて微笑ましい。でも、旧スタハチ、ちょっとお腹が出っ張り過ぎだった…。
カリフォルニア州ベイ・シティ警察の秘密捜査官デビッド・スタスキー刑事は、仕事熱心だが、パートナーとは、いつも仲違いしてばかり。一方、通称“ハッチ”ことケン・ハッチンソン刑事は、優秀だが、危険なほどアバウトな性格。そんな正反対な二人が、ある日コンビを組まされ、捜査する事になった。情報屋のハギー・ベアの助けを借り、二人は、ベイ・シティ海岸に打ち上げられた水死体の謎を追う。