ユーズド・カー
USED CARS(1980年/アメリカ)
製作総指揮 スティーブン・スピルバーグ
監督 ロバート・ゼメキス
出演 カート・ラッセル(ルディー)
ジャック・ウォーデン(ルーク/ロイ)
ジェリット・グラハム(ジェフ)
フランク・マクレー(ジム)
デボラ・ハーマン(バーバラ)/他
若かりしカート・ラッセルが自動車ディーラーに扮して展開するドタバタコメディ。製作のスピルバーグは、『1943』などでもドタバタコメディを手がけており、70年代から80年代にかけて登場したこの手の軽いノリのコメディは、この時代特有のもので、今から見れば滑稽には見えるが、活発で痛快、豪快に繰り広げられるユニークなアクションを見ているだけで笑いがそそられます。
監督のロバート・ゼメキスは、この後、『ロマンシング・ストーン』、そして『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで一躍有名になり、『フォレスト・ガンプ』でアカデミー賞監督に選ばれ、『コンタクト』、最近では、『ホワット・ライズ・ビニーズ』など異色のジャンルの作品にもチャレンジしています。
釣り糸にぶら下げた金で隣の店の客を釣り店に呼び込んだり、違法にテレビの電波に割り込んで、CMを流したり、店の宣伝にストリップの女性をはべらかせ、敵対する中古車店の売り物の車を値段が高いなどと言って破壊してみせたりと、今の時代にこんな店があれば、瞬く間に目をつけられ潰されてしまうぞ、と言わんばかりの大胆不敵な売り込み作戦が展開。最近のコメディ作品とは一味違った、今では絶対見られない荒唐無稽さだが、そのアクションの度合いは半端じゃない。何百台もの車が縦横無尽に砂漠を豪快に走りまくるその雄大さは、いかにもアメリカ的。時々登場する犬の名演技がまた笑いをそそります。
ルークとロイの二役を演じているジャック・ウォーデンは、『十二人の怒れる男たち』に出演しています。
今では見られなくなったフォード・クライスラー・ジェネラルモーターズ・キャデラック、メルセデス450、シボレーなど、アンティークな車達が生き生きと走り回っている姿を見ると、つくづく時代は変わっているだなぁ、と感じさせられるのです・・・。
一本道を隔てて隣同士に建っている中古車店。オーナーは、兄弟同士のロイとルーク。ルディーは、ルークの店のセールスマン。彼は、上院議員に立候補するため、6週間以内に金を用意しなければならなかった。そのため彼は、決死のに呼び込み作戦を展開し、車を売り込むことに躍起になっていた。
一方、ロイは、ルークの店を乗っ取ること目論み、ある夜、ルークの店にミッキーと言う男を訪ねさせる。ミッキーは、ルークを誘い出し、試乗とばかりに店の車に一緒に乗り込み、走り出したが・・・。