バットマン・オリジナルムービー
BATMAN(1966年/アメリカ)
監督 レスリー・H・マーティンソン
出演 アダム・ウエスト(ブルース・ウェイン=バットマン)
バート・ワード(ディック・グレイソン=ロビン)
リー・メリウェザー(キトカ=キャット・ウーマン)
シーザー・ロメロ(ジョーカー)
バージェス・メレディス(ペンギン)/他
1989年にティム・バートン監督したほうではなく、オリジナルシリーズの方。アメコミの代表的とも言えるこの作品は、1966年から2年間テレビシリーズとして先に実写化(日本でもその年に放映)されていたそうです。アメリカでは、30分番組として放送され、この作品は、その劇場版。ティム・バートン版と見比べると、余りにその作品の趣向の違いに驚かされる。
ティム・バートン版は、シリアスでどこか暗いイメージの漂う「闇の騎士(ダークナイト)」としてのバットマンが描かれていましたが、しかし、それこそが原作に忠実に描いたものだそうです。しかし、テレビシリーズでは、ギャグ満載の痛快コミカル作品へと変貌し、終始めちゃくちゃコミカルで明るい作品になっています。
この劇場版では、バットマンの敵役としてお馴染みのジョーカー、キャット・ウーマン、ペンギン、アイスマンが勢ぞろいしています。冒頭で、ペンギンの潜水艇をバットマン達のヘリが追跡するのですが、もうそこから、突込みどころ満載。ペンギンの潜水艇には、足かきがついてて、おちゃめだったり、バットマンの乗る通称「バット・コプター」には、ヘリの両側にコウモリの羽がつけられているだけと言うシンプルさ。頭に何かと「バット」のつく秘密兵器は、日本の特撮・戦隊シリーズを思わす名付け方です。しかし、「バット梯子」は、いかがなものか・・・。火のついた丸い爆弾持って、街中を走りまくるバットマンは、何とも滑稽で、ヒーローらしからぬ慌てぶりよう。格闘中、漫画のセリフのように擬音が文字で画面に浮き出たりもする。しかし、それがこのシリーズの面白さなのかもしれません。
オリジナルの方のバットモービルは、ティム・バートン版で登場したもののように変形する事もなければ、『アトミック・エンジン』を全開してもスピード感はないものの、デザインは素晴らしい。また、海を突っ走る「バットボート」も格好良かった。
なお、テレビシリーズの第2シリーズには、あの「ブルース・リー」がゲスト出演していたそうです。
ビックベイン社の社長シュミドラップと彼が開発した発明品を乗せた船がゴッサムシティに向かう途中に、シージッャクされた。ゴッサムシティの治安を守るバットマンとロビンは、警察の知らせを受け、直ちに航行中の船の元に向かい、乗客を救出しようとする。だが、その時、船は、突然姿を消してしまう。この事件にペンギン一味が関わっているのではないかと睨んだバットマン達は、さっそく、犯人探しを開始する。