ブレイド2
BLADE(2002年/アメリカ)
監督 ギレルモ・デル・トロ
出演 ウェズリー・スナイプス(ブレイド)
クリス・クリストファーソン(ウィスラー)
ノーマン・リーダス(スカッド)
レオノラ・ヴァレラ(ニッサ)
ルーク・ゴス(ノーマック)/他
香港のワイヤーアクションをふんだんに取り入れたSFバイオレンスアクションムービーの第2弾。前作は、スティーブン・ドーフが演じる超悪魔的バンパイア・フロストを相手に、血沸き肉踊る泥沼のストレートな決闘がメインに描かれていましたが、今回は、また、より強力な怪物を相手にブレイドが死闘を展開。その怪物とは、奇怪で強靭な肉体を持つスーパーヴァンパイア「死神族(リーパーズ)」。リーパーズ達の登場で、かなりホラーテイストの強い作品になっていました。奴らの出で立ちは、まるで、スキンへッド版「プレデター」のよう。口から顎まで、ぱっくりと避てしまい、鋭い牙で、旧世代のヴァンパイア達の血さえもひたすら吸い尽くす。そして、生命力は、ゴキブリ並みと来ている。リーパーズがうじゃうじゃと地下のトンネルに張り付いて、不気味に蠢く場面や、ニッサがリーパーズの裂けた口や内臓を調べる場面は、『ゾンビ』を遥かに超えたグロテスク描写で、かなり度肝を抜かされました。それにしても、アニマトロニクス技術のリアルな怪物の動きは、とても脅威的です。
前作に続き、冒頭からスタイリッシュでスピーディーかつハードな格闘シーンがあり、それに伴って、カメラワークも、よりスピード感溢れるものになっていました。L−CAMと呼ばれる最新のカメラシステムで撮影されたものだそうですが、ブレイドが縦横無尽に飛び回る、その迫力あるワンショット映像は、エネルギッシュな魅力に満ちていて、まさに芸術的。ヴァンパイア達が光を散らしながら見事に粉々になってしまう姿も、華麗でしたが、閃光手榴弾によって、灰のようになった時は、少し恐怖をも感じてしまいました。
あれから一年。プラハにいたブレイドは、武器作りの天才の相棒、スカッドと共にヴァンパイア退治を続けていた。殺された育ての父・ウィスラーがヴァンパイアに囚われの身になっている事を知ったブレイドは、ヴァンパイアのアジトに向かい、彼を救出する。その後、ブレイド達の元に、敵対しているヴァンパイア族の大君主・ダマスキノスの娘、ニッサとアサドがやってきた。ダマノキスは、リーパー菌に冒された史上最悪のスーパーヴァンパイア「死神族(リーパーズ)」と戦うため、ブレイドの力を必要としていた。ブレイドは、ダマノキスとの戦いを休戦し、リーパーズとの決闘を始める。