ファイナル・ディスティネーション
FINAL DISTINATION(2000年アメリカ)
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監督/脚本 ジェームズ・ウォン 出演 デボン・サワ(アレックス・ブラウニング) |
目に見えることのない自然現象の恐怖が人々を襲う新感覚のホラーテイスト。最初、この作品を見たときの印象は、「エルム街の悪夢」「スクリーム」などを監督したウェス・クレイブンの作風に似ているなぁと思いました。ストーリー展開のテンポの良さと言い、鮮やかさなショキングな殺人シーンと言い。
「ハロウィン」「13日の金曜日」「エルム街の悪夢」のような、実体のある殺人鬼が人間に襲い掛かると言うのが80年代ホラーの定番だった気がするのですが、2000年ともなるともはや姿、形など存在しない恐怖がホラーの定番になってしまうのか?実体のないものが次々と人間に襲い掛かると言う手法は、実体のあるものよりもさらに恐怖度が増して逆に新鮮さを感じさせてくれます。内容的には、「エクソシスト」や「オーメン」などの宗教めいた傾向のある作品ですが、邪教に満ちた悪魔の存在などは感じません。どうしてそれらが急に主人公達の身に降りかかったのかも謎で、さらにそれが恐さを倍増してくれます。まぁ、こう言うの手の作品は、勢いが大事なので、そんな深い意味など考えず映像を楽しむ方が無難かもしれません。
始まってまもなく、ジャンボ機内の爆破シーンがありますが、その描写は、かなり過激。「生きてこそ」にも残酷な機内の崩壊場面がありましたが、今回はなおさらリアルな気がしました。
「夢」の中での殺戮が現実化するという意味合いにおいては「エルム街の悪夢」の発想に近い。殺され方もユニーク?あらゆる偶然が重なり合い大事故を引き起こす展開はまさに奇想天外でハラハラさせてくれます。
バレリー役のクリスティン・クロークは、「デストラクション制御不能」にも出演しています。40人の学生達は、パリ旅行に向かうため180便のジャンボ機に乗り込んだ。生徒のアレックスは、ジャンボ機が離陸する前に、自分の乗った航空機が爆発する夢を見る。夢から目を覚まし、暴れ出したアレックスは、複数の友人と教師らと共に飛行機から降り、ロビーに戻る。他の生徒達を乗せたジャンボ機は、空港を飛び立つが、まもなく、その飛行機が謎の爆発を遂げる・・・。