殺人魚フライングキラー

PIRANHA II FLYING KILLERS(1981年/アメリカ)

監督 ジェームズ・キャメロン

出演 トリシア・オニール (アン)
   スティーヴ・マラチャック(タイラー)
   ランス・ヘンリクセン (スティーブ)
   リッキー・G・ポール(クリス)
   テッド・リチャード(ラウル) /他


『ターミネーター』『タイタニック』最新作『アバター』など数々の名作を生み出すジェームズ・キャメロンの初監督作品。『グレムリン』のジョー・ダンテが監督した映画『ピラニア』の続編に当たり、原題は、「Piranha II Flying Killers」となっている。カリブのリゾート地を舞台に空を飛ぶピラニアが人間を恐怖に陥れる。前作は、ジョーズのように海だけが活動範囲の凶悪怪物だったが、今回は、羽がついて空を飛べるので、陸にも大量のピラニアが飛び回り、人間達を餌食にする。時代ゆえ、空飛ぶピラニアたちは、CGではなく、特撮。フライングキラーの動きは、少しぎこちないが、古き良き味わいがあります。サスペンスフルな映像の雰囲気は、ハリウッド映画と言うよりも、ダリオ・アルジェントのサスペンス映画のようなイタリアチックな雰囲気がある。

フライングキラーが死体の腹を食いちぎって外に飛び出してくる映像は、『エイリアン』のパロディのように見える。ホテルのプライベートビーチに集まった観光客の前に、突然大量のフライングキラーが海から飛び出してきて、人間達を食い殺す場面は、それなりにおぞましさがあり、フライングキラーの羽の不気味なパタパタ音がさらに恐怖をそそる。あの音を聞いてると、空飛ぶゴキブリと出くわした幼い頃のトラウマが蘇るんですよね…(苦笑)。ラストは、「えっ、これで終わり?」と頭の中で囁いてしまうくらい、ちょっと滑稽な展開でしたが、まぁでもありかな・・・。

後に『エイリアン2』でキャメロンと一緒に仕事をするランス・ヘンリクセンが出演しています。テレビ朝日制作の日本語吹替え版では、ランス・ヘンリクセンが演じるスティーブの声を、野沢那智氏が担当しています。キャメロンは、この作品の出来に満足していないのか、あまり触れられたくないそうですが、いやいや逆に、CGが発達した今こそアバターのような3D映像でフライングキラーを蘇らせて欲しい(笑)。リメイクブームの流れに乗って、再チャレンジしてもらいたいものですが…。


南海のリゾート地で、観光客が次々と惨殺される。海洋学者のアンは、ベトナム戦争時に陸軍が密かに研究開発したピラニアとトビウオを融合させた殺人生物兵器「フライングキラー」が事件に関係していることを知る。市長は、アンの警告を無視して、観光イベントを強行するが、そこへフライングキラーが大量発生し、人々は大パニックに…。


 

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