二代目はクリスチャン

1985年/角川事務所)

監督 井筒和幸

出演 志穂美悦子・柄本明・岩城滉一蟹江敬三・松本竜介・かたせ梨乃

   室田日出男・北大路欣也・藤岡重慶/他 

最近「ガチンコ」というTOKIOのやっている番組で、「ガチンコ女優学院」と言うコーナーで、新人女優の卵をしごいていたのが井筒監督。この人、大阪出身らしいのだが、大阪に住んでいる僕でさえ、今までどんな映画を撮ってきた人なのか、まったくと言って知らなかった。この間、ふと深夜にこの映画がかかっていて監督の名前を見たら、この人の名が書かれてあったものだから試しに見てみました。

この映画の時代設定ははっきりわからないのですが、教会のシスターがやくざの組長に恋をすると言う今ではちょっと流行りそうになさそうなテーマをストレートに描いている。元アクション女優として名を馳せていた志穂美悦子さん(現・長渕剛婦人)がなかなか良かった。千葉真一率いるJACの出演する映画では、この人かなりのアクションを自分でこなしていたらしく、しかもそれでいて清純派女優だったと言うのだからなお凄い。日本で本格的なアクション女優は、未だこの人ぐらいしか存在していない。だからこそこの映画でもラストの殴りこみの刀を振り回すシーンや男のような口ぶりで啖呵を切る場面もきまっていて、迫力があった。

共演もベテラン俳優人が脇を固めている。教会での銃撃戦は、ちょっとした迫力はあるが、いまいち歯切れが悪い。ただ何も考えず、コミカルな仁義ものの作品として見れば、最後まで楽しめるかもしれません。ストーリーのやや強引な展開に首を傾げつつも、志穂美さんの演技と魅力は抜群です。井筒さんがこの映画の監督をしていたということを知っただけでも収穫はあったかな・・・。

天竜組のボスの名前が「天竜源一郎」なのは、ちょっと笑った。(プロレスラーに同じ名前の人がいる。)

神戸に拠点を置くやくざの天竜組のボスがなくなり、葬式がキリスト教会で行われていた。天竜組のニ代目を継ぐ晴彦は、シスター今日子を慕っていた。晴彦と幼馴染みで、檀家の跡取息子で、刑事の熊四郎は、今日子にプロポーズしていた。晴彦は熊四郎から、今日子を引き離すためあれこれと邪魔を仕掛け、そして今日子にアタックする・・・。

 

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