戦国自衛隊

(1979年東宝)

監督 村上正典

出演 千葉真一(伊庭義明)
   夏八木勲(長尾景虎)
   渡瀬恒彦(矢野隼人)
   江藤潤(県信彦)
   三浦洋一(野中学)
   竜雷太(木村治久)
   中康治(三村泰介)
   

錦野旦(菊池弘次)
速水亮(森下和道)
倉石功(丸岡正男)
三上真一郎(島田吾一)
中田博久(黒田長春)
佐藤仁哉(関おさむ)
清水昭博(大西里志)
草刈正雄(正吉)/他

先頃テレビドラマで復活し、2005年に再映画化もされたSFハードアクション。伊庭率いる自衛隊小隊が突然戦国時代にタイムスリップし、多勢を引き連れた戦国武将達と真っ向勝負を挑む。JACの超絶アクションが冴え渡る傑作です。青春映画のようなテイストも盛り込みつつ、CG一切なしの豪快なアクションを存分に満喫できます。脇を固める俳優陣も当時の個性的な面々ばかり。豪華スター競演とは、まさにこの映画のための言葉。とにかく圧倒の一言に尽きます。

共に天下を取ろうと企てる三等陸尉・伊庭と戦国武将・長尾景虎との友情、伊庭に反旗を翻した陸士長・矢野との小隊同士の衝突も見逃せない。兵器があっても使うことができないとぬるま湯に使った日本を皮肉る伊庭の言葉は、今もズキンと響いてきます。戦闘シーンには、61式戦車、M3A1装甲車、ヘリコプターは、シコルスキーS62と現在の邦画映画では、考えられないくらいの物凄い戦闘車両が登場している。城のセットのそばで実際のヘリをホバリングさせての豪快なアクション演出も、圧巻だった。隊員達や武士達の壮絶な死にっぷりもまた凄かった。矢で串刺し状態にされ儚く散っていく自衛隊員達の姿が哀愁を感じさせる。劇中の挿入歌も印象に残るものばかりでした。

俳優陣を簡単にまとめておきますと、当時、特撮ヒーローものでも活躍していた大前均や、直江文吾役に岸田森、当時のアクション系刑事ドラマ、特撮方面でも活躍していた石橋雅史中庸助内田勝正片岡五郎。騎馬武者にも後にJAC関連映画や時代劇、メタルヒーローシリーズで活躍された黒崎誠輝や栗原敏、高橋利道。武田信玄役は、田中浩。三村と恋をするみわ役の小野みゆき。刺客としてヘリに送り込まれた武田勝頼役は、当時新進気鋭のJACのアクションスターだった真田広之。空高く飛ぶヘリから地上への豪快なダイブは、見事でした。少年のような若武者役は、当時12歳の薬師丸ひろ子。二人は、後に製作された『里見八犬伝』で共演しています。


伊庭三尉率いる自衛隊一個小隊は、演習地に向かう途中の海岸で奇妙な閃光に包まれた。気が付くとそこは400年前の戦国時代。伊庭達は、戦車、ヘリコプター、装甲車などの近代兵器と共にタイムスリップしてしまった。


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