キングコング
KINGKONG(2005年/アメリカ)
監督 ピーター・ジャクソン
出演 ナオミ・ワッツ(アン・ダロウ)
ジャック・ブラック(カール・デナム)
エイドリアン・ブロディ(ジャック・ドリスコル)
ジェイミー・ベル(ジミー)
カイル・チャンドラー(ブルース)/他
1933年に映画化された名作を再映画化。エンパイアステートビルによじ登り、頂上で複葉機を殴り落とす場面がとても有名。1986年に公開された『キングコング2』の時は、当時日本で大ブームだったファミコンのソフトも発売され、大変話題になっていました。
今回の作品は、やはりVFXを駆使した迫力の映像が満載でした。キングコングが生息する不思議な島には、得体の知れない巨大な昆虫や恐竜なども住み、島に乗り込んできた無謀な人間達が容赦なく襲われる。少し残酷にも見えたが、アドベンチャーしていて楽しい。恐竜達の大移動で人間達も一緒になって走る場面は、なぜか笑いがこみ上げてしまった。『ジェラシック・パーク』や『スターシップ・トゥルーパーズ』を彷彿させるような部分も見られ、中々愉快だ。前半一時間を過ぎても中々キングコングが登場しなかったので、途中まで、その得体の知れない巨大生物がメインの映画なのかなと思ってしまったが、後半は、恐竜達に襲われる女性を助けるため大暴れするキングコングが見られ、ようやく映画が始まった感じがした。キングコングに好かれ、人形のように扱われるアン。岩に倒れまくったり、木の幹の中で蠢く巨大な昆虫に襲撃されたり、ダイ・ハードウーマンとも言うべき存在に見えたが、最初は、当然のごとく怖がっていたコングとしだいに心を通わせ、パントマイムやジャグリングなど芸を披露する場面などは、微笑ましかった。
キングコングは、やはりCGのようだが、顔の表現などは、とても豊かでアンを守り通そうとする姿がとても印象的だ。どこか愛嬌のある表情としぐさで、憎めない奴と言った感じ。オチは、わかっていたが、クライマックスの場面は、うるっときた。人間側のドラマが少々希薄な感じもしたが、映像的には、とても楽しめた。
1933年の大恐慌時代のニューヨークの街で売れない女優をしていたアン・ダロウは、自分が通っていた芝居小屋の突然の閉鎖で、路頭に迷っていたが、そんな彼女に映画監督のカール・デナムが救いを差し伸べる。カールは、「幻の島」と呼ばれる孤島で冒険映画を撮ろうとしていた。カールの誘いに気が乗らないアンだったが、脚本が憧れのジャック・ドリスコルのものだと知り、快く引き受ける。カールは、助手のプレストンに命じ、主演男優のブルースらスタッフを引き連れて、大西洋へと出航する。