ブリット
BULLITT(1968年/アメリカ)
監督 ピーター・イエーツ
出演 スティーブ・マックイーン(フランク・ブリット)
ジャクリーン・ビセット(キャシー)
ドン・ゴードン(デルゲティ)
ロバート・ヴォーン(ウォルター・チャーマース)
ロバート・デュバル(ウェイズバーグ)/他
『フレンチ・コネクション』や『ダーティ・ハリー』などの刑事アクション映画の先駆けとなった作品。このジャンルの映画で初めてカーチェイスシーンを取り入れた記念すべきアクション映画でもあります。
『ダーティ・ハリー』や『ザ・ロック』など、今では、数多くの映画で見られるサンフランシスコのあの乱高下の激しい坂道で、10分間に渡り繰り広げられるカーチェイスシーンは、スティーブマックイーン自身のドライブテクニックと研ぎ澄まされた編集の相乗効果で渋くてカッコ良い映像だった。スピードを上げながら坂道の交差点をキュイーンと鮮やかに曲がり抜けていくムスタングにしびれる。その時、バックミラーに映るマックイーンの表情も良い。このムスタングもまた『バニシング・IN・60』など数多くの70年代のアクション映画に登場した。ラストの空港シーンは、通り過ぎる飛行機の爆音だけで、まったくBGMがかからないがそれがまた良い。
上院議員ウォルター役は、『荒野の七人』、『ナポレオン・ソロ』や『特攻野郎Aチーム』など映画、テレビドラマで幅広く活躍していたロバート・ヴォーン。ブリットの相棒役は、『ナイトライダー』や『エアーウルフ』にもゲスト出演していたドン・ゴードン。この人の渋さも良かった。
スタイリッシュなタイトルバックと共に流れる『燃えよドラゴン』など数多くの映画音楽を生み出したラロ・シフリンのオープニングテーマも素晴らしかった。これ、『電子戦隊デンジマン』劇場版の挿入歌に全くよく似たサウンドがあったが、この映画のテーマをインスパイアしたものだったのでしょうか…?。
サンフランシスコの刑事ブリットは、マフィア壊滅のための司法取引によってその証人ジョニー・ロスの護衛を担当するがミスを犯し、ジョニーは、殺し屋に射殺されてしまう。ブリットは、上院議員と対立しながら、一人で事件の真相を探り始める…。