バニシング・IN・60
GONE IN 60 SECONDS(1974年/アメリカ)
監督 トビー・ハリッキー 出演 トビー・ハリッキー(メイドリアン) |
文字通り、ニコラス・ケイジが主演した『60セカンズ』の元になった豪快カーアクションの決定版。予告編を見ただけでもかなり満足できるけど、やはり本編はモノ凄い。スピーディな迫力みなぎるカーアクションは、まさに70年代テイストのエネルギッシュな活力で溢れています。もちろんCGなど一切なく、その一つ一つのクラッシュシーンは、どれ見ても命がけ。全編に渡って派手なカーチェイスのオンパレード。車だけでもかなりの制作費を費やしているでしょうが、それにしても一手にいくつもの仕事をこなしたトビー・ハリッキーの手腕は素晴らしい。わずか36歳と言う若さでこれだけのものを作ってしまうとは・・・。
キャデラック、コルベット、ポルシェ、ランボルギーニ、ロータス、ロールスロイス、ジャガー、フォードと登場する車だけでも40種類を超え、『60セカンズ』同様、エレノア(マスタング マッハ1)も登場。リメイク版もそれなりに楽しめますが、やはり本家には足元にも及ばないと言うところだろうか。
そう言えば、日本でも70年代は映画やドラマで、アメリカ映画を凌ぐ過激なで大掛かりなカーチェイス映画が次々と製作されていました。「大都会」や『西部警察』などは、この映画のテイストも受け継いでいたのではないでしょうか。
トビー・ハリッキーは、残念ながら不慮の事故ですでに亡くなってしまいましたが、彼がもし生き続けていたら、きっと今でも素晴らしいカーアクション映画が作っていたことでしょう。彼の第2作『ジャンクマン』の予告編も見ましたが、この作品以上にパワフルなカーチェイスとクラッシュシーンの連続で、度肝を抜かされます。もし近所のレンタル屋で見かけたら、この作品共々お借りする事をお勧めします。
保険調査員のメイドリアンは、車窃盗団のリーダーと言う裏の顔を持っていた。結婚してまもなく、ある海外密輸業者からリストを手渡され、一台につき40万ドルの報酬で車強盗の仕事を引き受けることになった。仲間達と綿密な計画の元、メイドリアン達は、行動を開始した・・・。