ダイ・ハード/ラスト・デイ

A GOOD DAY TO DIE HARD(2013年/アメリカ)

監督 ジョン・ムーア
出演 ブルース・ウィリス(ジョン・マクレーン)
   ジェイ・コートニー(ジャック・マクレーン)
   コール・ハウザー(コリンズ)
   ユーリヤ・スニギーリ(イリナ)
   ゼバスチャン・コッホ(コマロフ) /他


ダイ・ハードシリーズ第5作。一作目の高層ビルから始まり、空港→ニューヨーク→ワシントンDC他…と、閉所空間からどんどん街全体、巨大都市へ舞台が広がり、今作は、いよいよアメリカを抜け出してなんとモスクワが舞台になっている。殺人を犯してロシア警察に拘束された息子のジャックを救うべく、モスクワへやってきたジョン・マクレーン。前作の「ダイハード4.0」には、ジョンの娘のルーシーが登場し、今作にも空港でジョンをお見送りするシーンにちょこっとだけ出ていたが、今回は、息子のジャックがジョンの相棒役として活躍する。

ジャックが出廷する予定だった裁判所が謎の武装集団によって突然爆破され、マクレーン親子が対面する前から町はもう戦争状態。武装集団は、どうやらジャックと一緒に逃亡するユーリ・コマロフと言う元政治家の命を狙っているらしい。裁判所の横に止まってた数台のBMWが猛烈な勢いで爆発し、軍用の装甲トラックが街を暴走して、駐車中の車両や交差点に入ってきた車などに次々とぶつかり蹴散らかしていく。ハイウェイとか立体交差など、かなり街の中心でカーチェイスが展開しており、とにかく壊される車の数が半端ない。撮影で使われた車は、なんと650台でそのうち132台は、廃車処分になったとか。

市街を走行中の装甲車からジョンの車めがけてロケット弾が発射され、ジョンの車がくるっくるっ回転しながらそのミサイルを鮮やかに避けてしまう場面が漫画っぽくて痛快。その後、ジョンの車は、駐車車両を巻き込んで、派手に横転しまうのだが、それでも怪我一つせず車から出てきたマクレーンは、次に見ず知らずの人の4WDを奪い取り走り出す。立体交差の橋の上を走行中にジャックの車を見かけるや、いきなり、橋の上から飛び降りて、カートレーラーの車の上や、渋滞で止まっている車の上を数珠繋ぎで走り渡る。しかもハイウェイであのごつい装甲トラックに体当たりしてトラックを横転させてしまうのだからかなりイカれてる。このカーチェイスシーン、約10分ぐらい続いたが、他にも書ききれないくらい驚異的なクラッシュシーンが数多くあり大迫力だった。

後半は、チェルノブイリ原発付近にあるプリピャチと言う都市が舞台になり、とある銀行の金庫室でコマロフとその娘のイリーナ、そして、コマロフと敵対しているチャガーリンの手下のアリクが10億ユーロの濃縮ウランを巡って一悶着を起こすのですが、わざわざチェルノブイリを舞台にしたのは、何か意図があったのでしょうかね。日本でも原発事故が起きたし、色々とリアルに伝わってくるものがあった。

イリーナが操縦する大型輸送ヘリMi-26の貨物室にジョンが乗り込んで、そこに積んであった車を発進させるシーン。鎖でつながれていた車を外に放り出すことによって、飛行中のヘリの動きを鈍らせようとするジョン。かなり無謀と言うか行き当たりばったり過ぎる作戦だ(苦笑)。ヘリからぶら下がってる状態の車の中からジョンがどうやって脱出するのか?なんと、ヘリがバランスを崩しながらぐるぐる旋回している間に、その遠心力によってジョンが銀行の建物まで吹っ飛ばされてしまった。これは単に運が良かったでは片付けられない程の運の良さ(苦笑)。最後は、ヘリが建物に突っ込み、マクレーン親子は、華麗にジャンプして、スローモーションで下にあるプールへ向かって大落下する。映像は、美しかったがなんか無意味な感じもして、ポカンと見入っていた。

前作は、「24」を意識したような展開が多くて、CGを使ったアクションも浮いてて違和感があった。今回もストーリーには、新鮮味は感じなかったし、1作目を見た時のような感動はなかったものの、アクション映画としては、面白く久しぶりに大興奮した。街のど真ん中でCGも使わずよくあんな撮影ができたものだと、アクション面についてはとても感動してしまった。MI-24とか26などのロシア製の戦闘ヘリも登場していて、航空アクションとしても見応え十分。でも今回は、やたら時間が短かったのが気になった。

吹替版については、残念ながら、前作までマクレーンの声を担当していた野沢那智さんがいないので、今回は、別の声優さんが声を担当されていたが、それほど違和感はなかった。ジャックの声は、野沢さんの息子の野沢聡氏が担当されていた。


ロシアでトラブルを起こして警察に身柄を拘束された息子のジャックに会うため、マクレーンは、ロシアへ向かう。ジャックが出廷する予定の裁判所でテロ事件が起こり、謎の武装集団がジャックとユーリ・コマロフと言う元政治家の男を狙う。大混乱の中、マクレーンは、ジャックと再会を果たすが、ジャックは、コマロフと共に車で走り去った。がマクレーンはジャックを追跡し、武装集団と壮絶なカーチェイスを繰り広げる。


 

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