フェイス/オフ

FACE OFF(1997年/アメリカ)

監督 ジョン・ウー

出演 ジョン・トラボルタ(アーチャ)
   ニコラス・ケイジ(トロイ)
   ジーナ・ガーション(サーシャ)
   ニック・カサベテス(ディートリッヒ)
   ジョアン・アレン(イブ)
   トーマス・ジェーン(バーク)/他


『男たちの挽歌』シリーズのヒットを受け、ハリウッドに渡り、『ハード・ターゲット』『ブロークン・アロー』そして『ミッション・インポッシブルU』など数々の大作アクションを生み出しているジョン・ウー監督のもっとも華麗で、過激な作品がこれでしょう。アクションと言うジャンルを芸術の域まで高めたと言われるアクションシーンの連続で、その映像の迫力は、とても素晴らしい。

この映画と同じ設定で、ちょっとニュアンスの違う映画なら日本映画にもあり、互いに相手の体に入れ替わってしまう「転校生」、ハリウッドでも大富豪と貧しい人の身分がたちまち入れ替わってしまう『大逆転』などあったが、顔そのものを移植して、立場が入れ替えてしまうという奇抜な発想が目新しい。

とにかくそのアクションシーンの数々は、どの作品よりも群を抜いて美しい。ジョン・トラボルタとニコラス・ケイジと言う異色のコンビの組み合わせもマッチしていて、二人が互いに善と悪を演じ分けているところも魅力的です。特にトロイのアジトでの銃撃戦で、アーチャとトロイの二人が互いに鏡に向かい合い、鏡に映る自分に向けて銃を撃ち放つシーンは、カッコ良過ぎます。

しかしながら疑問点がありました。まず、冒頭の銃撃戦でトロイは、植物状態になっていたにもかかわらず、アーチャがトロイの顔を移植した後、すんなりと意識を取り戻してしまう点。それに、トロイがアーチャを手術した科学者達を殺した後にもかかわらず、ラストであっさりとアーチャが元の顔に戻ってしまうところなど(←これはワシントンのメインフレームで手術の仕方などがあり、世界最高の外科医達が何週間もかけて顔を復元する場面が小説か原作にあるようですが、映画では表現されていないようです=DRさん情報。感謝します)したアクションと関わらない部分での欠点は少なからずあったけど、アクション描写は、素晴らしすぎるので、純粋にアクションを楽しむ上では、満点の作品だと思います。


FBI捜査官のアーチャは、息子のマイケルをテロリストのトロイに撃ち殺された過去を持つ。あれから6年後、アーチャは、ついにトロイを追いつめ、空港の滑走路で大銃撃戦を繰り広げ、彼を逮捕した。ところが、トロイがロス市内に破壊力の強い細菌爆弾を仕掛けたことがわかり、アーチャは、FBI秘密捜査班の指示で、培養研究所に向かう。そしてアーチャは、植物状態になったトロイの顔と自分の顔を交換、移植し、トロイの弟ポラックスから爆弾のありかを聞き出すため刑務所に送り込まれる・・・。


 

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