マッハ!!!!!!!!

ONG-BAK(2003年/タイ)

監督 プラッチャヤー・ピンゲーオ

出演 トニー・ジャー(ティン)
   ペットターイ・ウォンカムラオ(ジョージ)
   プマワーリー・ヨートガモン(ムエ) 
   スチャオ・ポンウィライ(コム・タン)
   ルンラウィー・バリジンダークン(ンゲク)/他


20世紀末、アクション映画は、本格的なCG、ワイヤーを使ったデジタル時代に突入し、現在も『マトリックス』を筆頭に様々な作品が登場しているが、そんな時代にそれらとは、対極するCG、ワイヤー、スタント、早回し一切なしと言うのが宣伝文句のアクション作が登場した。仏像(オンバク)の首を取り戻そうとする勇猛果敢な青年が、古式のムエタイ=カッチューアの武術を使い、壮絶なアクションを繰り広げる。いやはや、初めてジャッキー映画を見た時と同じ興奮と感動を味わった。主人公を演じるトニー・ジャーの柔軟で華麗なアクションは、ブルース・リーやジャッキーの動きを彷彿させられるものがあり、かつ新鮮でした。肘鉄、脳天くい打ちと次々と繰り出されるムエタイ技の力強さにも圧倒されてしまいました。

バンコク市内で繰り広げられた逃走劇やトゥクトゥク(3輪タクシー)を使った大掛かりなカーアクションも新鮮でした。街の路地で繰り広げられた逃走シーンは、ジャッキー・チェンの『プロジェクトA』のそれと匹敵する迫力があった。華麗に障害物を乗り越えていくトニー・ジャーの空中技一つ一つに、拍手喝采。アクションが綺麗に決まった後の決めポーズは、実にカッコ良い。その中でも一番印象に残ったのは、ジャンプで燃え盛る炎を潜り、両足に火をつけたまま、敵にキックを加える場面。蹴られた人は、頭にやけどしなかったんだろうか・・・。

村の仏像を取り戻そうとする話の展開は、タイと言う国の特色が出ていて、面白かった。ジャッキー映画ほどのコメディ色はないが、エンディングには、ジャッキー映画と同じくNGシーンなどの映像があり、とても楽しめました。タイからスタント出身のトニー・ジャーと言う21世紀の新しいアクションスターが誕生した。タイのアクション映画は、これからますます面白くなっていきそうだ。


タイ・ノンプラドゥの村にある人々を災いから守るオンバク像の首がドンという男に切り取られ、村から持ち去られてしまう。村一番のムエタイの使い手の青年ティンは、バンコクで密輸団の手先となっているドンからオンバクを取り戻すため、村人達からもらったお金で、バンコクに向かう。


 

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