パニッシャー
THE PUNISHER(2004年/アメリカ)
監督 ジョナサン・ヘンズリー
出演 トム・ジェーン(フランク・キャッスル/パニッシャー)
ジョン・トラボルタ(ハワード・セイント)
ロイ・シャイダー(フランク・キャッスルSr.)
ジョン・ピネット(バンポ)
レベッカ・ローミン(ジョアン)/他
マーヴルコミック原作のダークヒーロー『パニッシャー』のリメイク。覚えている方もいるでしょうが、この作品は、1989年にドルフ・ラングレン主演で一度製作されています。原作を読んでいないのでどちらが元のイメージに近いのかは定かではないですが、到ってオーソドックスでシンプルな復讐劇であると言う事は共通の事項。トム・ジェーン版は、ラングレンのほうを見てしまっているので、それほど強くもなく、物足りない印象でした。
今回のリメイク版は、フランクの父親役がロイ・シャイダーだったり、敵方のセイント役がジョン・トラボルタであったり、脇役が豪華なのが特徴。しかも、ロイ・シャイダーは、あっという間に画面からいなくなってしまい、こんな使い方で良かったの?と思ってしまうぐらい勿体無い出方をしている。主役のトム・ジェーンは、後から『ドリーム・キャッチャー』に出ていたことを知ったぐらいで、あまり顔馴染ではないし、どの程度アクションをこなしているのかが気になる部分だったが、ドルフ・ラングレン程のパワフルさはなかったものの、それなりにしっとりとしたアクションを見せてくれていた。
アクション場面においては、DVDのドキュメントなどを見ると、カーアクションシーンは、全て実車で撮影されたようで、確かにパニッシャーが乗る車がクラッシュするシーンは、それなりに迫力はあったが、なんと言うか、どれも地味な場面が多く、インパクトのある物が少なかったような気がする。アクションは全て実写だと謳っていたが、セイントの妻が橋の上から線路に放り落とされ、電車に惹かれる場面や、セイントが車に引きづられ、燃え盛る駐車場の彼方に消えて行く場面などには、しっかりCGが使われていた。また、フランクが殺されるシーンもプロの殺し屋にしては、なんだか手抜かり過ぎている感じがする。
ドルフ・ラングレン版は、ラングレンが肉体派だった事もあって、内容、アクション共にも今回のよりハードだったと思うが、いかんせん、月日が経ちすぎていて、うろ覚えです。残念ながらこちらはまだDVD化していないみたいなので、買って見比べてみたいものです。すでに続編の製作が決まっているそうです。
密輸取引現場の銃撃戦で、裏社会を牛耳っていたハワード・セイントの息子がFBIのフランク・キャッスルによって殺された。それを知ったセイントは、部下を使い、息子を殺したフランクとその家族を襲撃する。家族と妻子を失ったフランクは、セイントに復讐を誓い、処刑人「パニッシャー」となる。