電撃フリント・GOGO作戦!

OUR MAN FLINT(1966年/アメリカ)

監督 ダニエル・マン

出演 ジェームズ・コバーン(フリント)
   リー・J・コブ(クラムデン)
   エドワード・マルヘアー(マルコム・ロドニー)
   ギラ・ゴーラン(ギラ)
   ベンソン・フォング(ドクター・ウー)/他


60年代後半、イギリスで火がついたスパイ映画「007」シリーズの後を追って、アメリカのテレビや映画でもスパイ映画のジャンルが続々登場した。テレビシリーズでは、『ナポレオン・ソロ』『スパイ大作戦』と並び、そして映画では、このシリーズが登場。若かりしジェームズ・コバーンが演じる勝手気ままのアウトローな主人公フリントは、Z.O.W.I.E(国際情報機構)の優秀なエージェント。彼は、バレエダンサーでもあり、自分の屋敷に一緒に住むボリショイダンサーの女性達をに踊りをレッスンしたりもする。冷静沈着だが、勝手気ままで喧嘩っ早い。60年代に登場した映画のヒーローは、地味なタイプばかりだが、ジェームズ・コバーンは、劇画の主人公がそのまま現実に飛び出してきたような風格で渋い。

フリントの武器はワルサーPPKと、彼の持つライターは、83の特別な機能を持っている。残念ながら劇中、全てを使うことはなかった。その他にも彼が身につける小道具は全て特殊で、ユニークで笑えるシーンがたくさんある。また、相対するフリントの敵も地味だが、ユニークなキャラクターが多い。ダンス場で女性と踊るフリントが、ハープ奏者に成りすました女の殺し屋に命を狙われるシーン。ハープを弓代わりに毒矢を飛ばすという珍技がなんとも滑稽でした。

スパイ映画ではお馴染みの様々な科学武器が登場するが、「007」ほど完成度は高くない。武器の説明のシーンで、アルミケースが65通りもの武器として使えるとか言っているが、とてもそのように見えないのが時代を感じさせる。

映像を見ていると、やはり60年代特有の独特な未来世界と甘い匂いを感じさせる音楽、女性達のファッション、そしてお色気が散りばめられている。

『ナイトライダー』好きの方には、ジェームズ・コバーンと若かりしエドワード・マルヘアーの格闘を見るだけでも一見の価値はありです。まるで、若かりしデボン(性格的には偽物のデボン(ナイトライダー第47回参照)のように見えたが)とフリントが戦っているように見えました・・・。


巨大な化学兵器で気象をコントロールし、世界を征服しようとたくらむ「ギャラクシー」の科学者達の野望を阻止するため、アメリカ大統領から直々に指令を受けたZ.O.W.I.Eのクラムデンは、組織の優秀なエージェント・フリントに仕事を依頼するが、彼はそれを断る。ダンス場で何者かに命を狙われたフリントは、クラムデンの仕事を引き受け、マルセイユへ向かう・・・。


 

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