ピラニア リターンズ
PIRANHA 3DD(2012年/アメリカ)
監督 ジョン・ギャラガー
出演 ダニエル・パナベイカー(マディ)
マット・ブッシュ(バリー)
デヴィッド・ケックナー(チェット)
クリストファー・ロイド(カール・グッドマン博士)
デビッド・ハッセルホフ(本人)/他
ハッセルホフ見たさで先に続編のほうを拝見したため、前作の『ピラニア3D』は、現段階では、未見のままで感想を述べさせて頂きます。『グレムリン』を監督したジョー・ダンテが1978年に製作した『ピラニア』のリメイクで、この作品は、その続編に当たる作品。オリジナルのほうにも『ターミネーター』シリーズのジェームズ・キャメロンが作った『殺人魚フライングキラー』という続編がありましたが、それを踏襲しCGを駆使しつつ、現代風の激しいエログロを織り交ぜた作風になっていた。
オリジナルは、真面目にホラーをやっていたが、リメイクのほうは、おちゃらけ、おふざけ満載のコミカルな要素が強くなっていた。また、往年の映画やテレビ映画作品のパロディも見られた。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズでエメット・ブラウン博士(通称ドク)を演じたクリストファー・ロイドがカール・グッドマン博士役で出演しているが、博士を演じている時の仕草や表情がドクそのものだった。しかも、テレビでドクの声を担当していた穂積隆信氏がグッドマン博士の声を担当しており、吹替版もこだわりを見せているところが笑えた。
さらに、後半『ナイトライダー』のデビッド・ハッセルホフがなぜだか本人役で登場。ライフガードの活躍を描いたテレビシリーズ『ベイウォッチ』で自身が演じたミッチ・ブキャナンの姿でプールの監視員の仕事に就く。さすがに御歳を召されたハッセルホフですが、お元気そうで良かった。プールで新種のピラニアが暴れまくり、泳ぎに来ていた人達が次々と無残に食い殺されて、凄惨な状況になっているにも関わらず、ハッセルホフだけが華々しく活躍して、セルフパロディに徹している姿が面白かった。もはや、この映画の5割方は、ハッセルホフ劇場と言っても過言ではない(笑)。
エンディングには、ジャッキーの映画のようなNG集があったが、本編が83分と短いにも関わらず、10分ぐらいそれに費やされていた。エログロ描写が激しいので、おそらく地上波のテレビでは放送されないでしょう(苦笑)。最近のハッセルホフの姿をご覧になりたい方には、おすすめのホラーコメディ映画です。
ヴィクトリア湖の惨劇から1年後。政府によって徹底的な駆除作業が行われ、湖は、生物が生息できない状態となった。生き残った古代のピラニア達は、新しい住処を探し求めて、新たにオープンしたウォーターパーク「ビッグ・ウェット」にやってきた。