香港国際警察 NEW POLICE STORY

新警察故事(2004年/香港)

監督 ベニー・チャン

出演 ジャッキー・チェン(チャン警部)
   ニコラス・ツェー(シウホン)
   チャーリー・ヤン(ホーイー)
   シャーリーン・チョイ(ササ)
   ダニエル・ウー(ジョー)/他


『WHO AM I?』以降、ハリウッドで活躍していたジャッキーが再び香港に戻り、代表作である『ポリスストーリー』を復活させた。『ポリスストーリー』と言えば、90年代に番外編的な『新ポリスストーリー』と言う作品も製作されたが、今回の作品は、初代のシリーズと、「新ポリス」のハードボイルド+シリアスな部分をうまく融合させた正しく21世紀の新しいジャッキー映画と言った印象でした。

いかにも現代的な犯罪集団に痛めつけられるジャッキーの姿が凄く新鮮だった。今時の若者達の姿が誇張する事なく、自然に描いているところも、今までのジャッキー映画には、なかった部分だ。酔っ払って街中でゲロ吐いたり、いつになく悲愴な演技をするジャッキーの姿を見た時は、複雑な気持ちにもなったが、チャンとシウホンの服装を見ていると、まるで、「はみだし兵吾ジャッキー」と「踊る青島ニコラス」がコンビを組んで捜査を進めているようにも見え、楽しい感じになった。50過ぎてもまだ結婚せず、恋人のホーイーを連れているところには、少々無理があるものの、初代の「ポリス」を彷彿とさせられた。ホーイー役のチャーリー・ヤンは、どことなく初代シリーズの恋人役だったマギー・チェンと雰囲気がよく似ている。チャンが率いる部下の警官の中に、あのサモ・ハン・キンポーの息子さんが出演していたのには、驚いた。

ジャッキーの売りである生身を使ったテンポの良いカンフーアクションのシーンは、70、80年代の頃の作品と比べると尺が短くなってはきているものの、相変わらずノースタントのアクションシーンは、健在で、どれも緊迫感溢れるものばかりだった。暴走する二階建てバスの屋根に張り付いたり、ラストのコンベンションセンターの屋根の上からの落下するシーンなど、歴代ポリスストーリーのアクション場面を彷彿とさせる演出も見られた。クライマックスで、檻から脱出するチャンとシウホンを他の警察官達が一緒になって見逃す場面などもその一つだったが、今回の作品の中では、唯一笑える場面にもなっていた。


チェン警部は、若者による銀行強盗グループの捜査を続けていたが、グループのアジトで罠にはまり、9名の部下が犯人達に殺されてしまう。失意のどん底に突き落とされたチェンは、酒びたりの毎日を送り始めるが、ある日、チャンの前に見知らぬ若い男が現われる。刑事を名乗るその男は、チャンを必死に捜査に戻そうとしていた・・・。


 

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