タキシード
THE TUXEDO(2002年/アメリカ)
監督 ケビン・ドノバン
出演 ジャッキー・チェン(ジミー・トン) |
『ファースト・ミッション』『レッド・ブロンクス』などに続いてのハリウッド主演作品。メカ仕立てのタキシードを着ることによって、ジャッキーがパワフルな超人へと華麗に変身を遂げる。タキシードと言う、ごくありふれたものをヒーローものに活用し、ジャッキーがメカを駆使しながら、007も真っ青の大活躍を遂げると言う点は、とても斬新だった。宣伝では、『マスク』+ジャッキーアクションと言う具合な触れ込みだったようですが、海外ものでは、スーツを着たスーパーマンやスパイダーマン、日本のものでは、差し詰め、特撮ヒーローものを想起してしまいます。
ジャッキーが女性を振り向かせることもできない気弱な青年役を演じているのは、少々違和感を感じてしまった。これまでのジャッキー映画と比べると、カンフーアクションのほうも豪快さに欠ける。しかし、面白い場面は、多々見られた。デルの乗った車を追いかけている時のジャッキーの走り方がまるで欽ちゃん走りのように見え、とても面白かった(笑)。細菌をアメンボで運び、世界征服をすると言う発想も、いかにもジャッキー映画らしいユーモラスとコミカルさがあって面白かった。スケボー爆弾は、『未来警察』のロボットや、『ダーティハリー5』のラジコン爆弾の進化系か。
ジェニファー・ラブ・ヒューイットは、前に見た『ケミカル51』で殺し屋を演じたエミリー・モーティマーに次ぐキュートさだった。先ごろ、暴行容疑で逮捕されてしまったソウル歌手のジェームズ・ブラウンがゲスト出演しているが、そのジェームズがジャッキーに殴り飛ばされてしまうところは、意外性があり、驚いた。
21世紀に入って、ジャッキーの映画もいよいよCG時代に突入してしまった感が強いが、しかし、考えてみれば、ジャッキーももうすぐ50代。そろそろ、CGジャッキーも紳士に受け止めるべきなんだろうか・・・。ハリウッドテイストに染まったジャッキーもたまには、いいかも。
しがないタクシードライバーのジミーは、大富豪でエージェントと言う裏の顔を持つデブリンと出会い、彼のお抱え運転手として雇われる事になった。だが、デブリンが何者かに狙われ、重傷を負ってしまう。ジミーは、デブリンのハイテク秘密兵器の「タキシード」を身に包み、デブリンが調査していた事件を追う。