■ 超音速攻撃ヘリ新エアウルフU〜ミレニアムエピソード〜指令・ブラックウルフを撃墜せよ! 

 

<前編12> 〜青い光〜

 

モフェットはターボボタンを押し、タービンを点火させた。機体後部のタービンとローター下のタービンから炎が吹き出す。ターボメーターは2500ノットの値を表示する。F−14とハリアーはブラックウルフに追いつけずみるみる引き離されていく。モフェットはマッハ2の速さでブラックウルフをUターンさせ、空母に向かって突進する。空母との距離が4000mに近づいた時、モフェットはブレーキシステムの『逆噴射装置』を作動させた。ブラックウルフはのスピードは急激に落ちていく。

空母の司令室ではレーダーを見ていた乗組員が艦長に報告する。

乗組員「ヘリが急速に接近、マッハ2.5の超音速でこちらへ向かっています」

艦長「マッハ2のへりだと?何かの間違いだろ?」

乗組員「レーダーはそう認識しています」

ブラックウルフは空母の後方約200mのところで50mm機関砲を連動させる。弾は司令室の真上のアンテナと飛行甲板から飛び立とうとしていたF−14に当たる。アンテナは粉々に砕け、F−14はエンジンに弾が当たり炎上する。さらにブラックウルフは50mm機関砲を連動させ、前進しながら飛行甲板の一直線上に弾を撃ち込み続けた。

ブラックウルフは空母を攻撃した後急上昇した。空を飛ぶ全10機のF−14とハリアーはブラックウルフに向けて一斉にミサイルを発射した。ライフェルはコンパスイメージングレーダーUに目を向け、モフェットに話し掛けた。

アーラン「妨害装置を作動したがミサイルに変化はない」

モフェット「時間は?」

アーラン「約20秒後、全弾命中率100%」

モフェット「スーパーステルスを作動しろ」

アーラン「30秒しかもたないぞ」

モフェット「30秒以内に奴らを片付けてみせる。まぁ見てろ」

アーラン「・・・ス―パ―ステルス作動!」

ライフェルは躊躇いながらも『スーパーステルス』のボタンを押す。15秒後に到達するミサイルを背にしながら、ブラックウルフはさらに飛行を続けていた。その時、ブラックウルフの装甲から青白い電流が帯び始め、それがみるみる機体の全部分を覆い、ブラックウルフは青い光に包まれた。ライフェルはカウントを続けていた。

アーラン「ミサイル到達まで8秒前・・・7秒前・・・6秒前・・・」

ライフェルの秒読みが終わった時、10発のミサイルはブラックウルフの目の前に近づき、一点に集中して集まるかのように全てのミサイルがブラックウルフに当たった。空を張り裂くような激しい爆音と共に赤い爆炎が空に燃え広がる。F−14とハリアーのパイロット達はその爆炎を見続けていた。まもなくして、F−14のパイロットが他のF−14とハリアーのパイロット達に向かって声を上げた。

F−14パイロット「後方に音速ヘリ確認!6時方向からマッハ1.5で接近!」

F−14とハリアーの後方にブラックウルフが姿を表わした。ハリアーのパイロットが叫び声を上げた。

ハリアーパイロット「そんな馬鹿な!ミサイルが命中したはずだぞ!」

モフェットは左手でヘルメットのバイザーのボタンを押す。下がったバイザーにターゲット表示の映像が映し出される。モフェットはターゲットをロックすると、高笑いし、

モフェット「お疲れ様。君達は黒狼のエサだ」

モフェットはそう言いながらトリガーを引いた。機体前方の四角いノズルから青白いレーザー光が数本飛び、F−14とハリアーに当たる。10機の戦闘機に立て続けに爆炎が上がり、次々と海へ落ちて行った。ブラックウルフは方向を変えるとタービンを噴射させ、マッハ2.5で飛び出した。

海上の空母では炎上した機体の消火活動が行われていた。飛行甲板には二つ直線上に銃弾の穴がくっきりとついていた。消化が終わり、焼け焦げた残骸が姿を表わした頃にはすでに3時間が経過していた。

海に落ちたF−14とハリアーのパイロット全員は奇跡的に命を取り留めた。ブラックウルフの強さと、その恐ろしさが全ての兵士達の記憶の中に残った。

そしてこの事件がCIAに伝わったのはベネズエル達がアメリカに戻って3日目のことだった・・・。

 

〜前編 完  後編に続く〜       

 

 

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