バード・オン・ワイヤー
BIRD ON A WIRE(1990年/アメリカ)
監督 ジョン・バダム
出演 メル・ギブソン(リック・ジャーミン)
ゴールディ・ホーン(マリアンヌ・グレーブス)
デビッド・キャラダイン (ユージン・ソレンソン)
ビル・デューク(アルバート)
スティーブン・トボロウスキー(ウェイバーン)/他
『サタデー・ナイト・フィーバー』『ブルーサンダー』『ショート・サーキット』など、様々なジャンルの映画を手がけるジョン・バダムの痛快コメディアクション。『マッドマックス』シリーズや『リーサル・ウェポン』シリーズでハードなアクションを見せたメル・ギブソンがそれらのシリーズの持ち味と3枚目ぶりを発揮した話題作。
冒頭に流れる「アクエリアス」が大変印象的。お尻を撃たれて、落ち着きのないメル・ギブソンの姿が新鮮だったが、当時46歳ながらして、抜群の美貌とスタイルを維持し、惜しむことなく露出していたゴールディ・ホーンにも驚かされた。ぶつぶつと独り言を言ったり、大胆にパンツを見せたり、まさに年齢不詳。数々のコメディ映画に主演してきたゴールディ・ホーンの集大成的な映画だったようにも見える。追いつ追われつのノンストップアクションが展開し、リックとマリアンヌが陸に空に動物園にとドタバタ珍道中を繰り広げるが、ジョン・バダムの作品にしては、少し地味めな感じのアクション映画だった。クライマックスの動物園内のアクションも地味だが、様々な仕掛けが施されていて、見応えがあった。エンディングのネビル・ブラザーズのタイトルソングも良かった。
リック達を追う殺し屋役は、テレビドラマ『燃えよカンフー』に主演したデビッド・キャラダインと、80年代にシュワルツェネッガーの『コマンドー』や『プレデター』などのアクション映画で活躍し、最近は、『LOST』や『バトルスター・ギャラクティカ』などのテレビドラマに出演しているビル・デュークが演じている。残念ながら、キャダイン達の出番があまりにも短く、印象に残る場面がなかったのが残念だった。
女性弁護士のマリアンヌ・グレーブスは、とあるガソリンスタンドで、恋人リック・ジャーミンに似た男と出会う。右肩にあった鳩の入れ墨は、なかったが、確かにその男は、リックだった。リックは、15年前に航空事故で死んだと思われていたが、実は、マリファナを仕入れに行ったメキシコでFBIに逮捕されていた。麻薬ルートの証言と引き換えにFBIに保護され、麻薬組織の目から逃れるため、リックは、名前を変え、別人になって生きていた。マリアンヌに気づかれたと思ったリックは、FBIと連絡をとるが、新任の担当者のウェイバーンは、リックが関わっていた麻薬組織とつながりがあり、やがて、リックの居場所が組織に知れ渡ってしまい…。