バトル・スカイファイター
DEADLY ENCOUNTER AMERICAN EAGLE(1982年/アメリカ)
監督 ウィリアム・A・グレアム
出演 ラリー・ハグマン(サム・フーテン)
スーザン・アンスパッチ(クリス・バトラー)
ジェームズ・ギャモン(フランク)
マイケル・C・グウィン (ジョン)
ホセ・チャヴェス/他
この作品は、映画ではなく、テレビムービーだそうです。副題は、『隠された大金をめぐるジェットヘリの大追撃』。このテレビムービーが製作された1982年と言えば、クリント・イーストウッド主演の『ファイヤー・フォックス』も製作され、まさにスカイアクションもの全盛期。2年後に製作された同じくテレビシリーズの『超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ』や『ブルーサンダー』などにも多少の影響を与えた作品なのかもしれません。
テレビムービーにも関わらず、派手なスタントシーンが多い。町や砂漠、険しい岩山、川や海の上空で繰り広げられる華麗なヘリチェイスや、複葉機も登場する。二機のヘリが町の通りを路面すれすれで飛行したり、巨大な橋の下を潜り抜けたり、オープニングでは、ソリッドで空き缶を蹴飛ばして、見事にゴールを決めて見せたりする。このシーンは、カット割りされていたのでよくわからないが、しかし、これらは、CGではなく、全て人間技。
サムが操縦する白いヒューズ500と追っ手のヘリには、SA315Bラマ、SA3411ガゼルなどが登場し、終始、ヘリのアクションだけで展開されるストーリーがスリリングかつ心地良い。また、敵の目的が謎なのも、不安感や緊張感、不気味さが醸し出されていて良い。大木を運んでいる巨大なトレーラーの台の上に見事に着地して見せ、そのまま高架の橋の下を潜り抜ける場面もスリリング。クリスが一度敵に捕まり、ヘリの機体の横に備え付けられた担架に寝かされて、そのまま、そのヘリが激しく飛び回るのだが、クリスがどこかで落ちやしないかとひやひやさせられた…。
『刑事ナッシュ・ブリッジス』でナッシュの父親を演じていたジェームズ・ギャモンがサムの友人フランクを熱演しています。
ベトナム戦争後、空軍を引退し、メキシコで戦友と共に『ヘリコプター・サービス』を経営しているパイロット・サムは、ある日、昔の恋人クリスと再会する。サムは、クリスに5000ドルでメキシコシティーまでヘリを飛ばすよう依頼されるが、彼女は、ギャングの大物に追われていた。サムは、自分の愛機であるヒューズ500にクリスを乗せ、ギャング軍団のヘリコプターと華麗なヘリチェイスを繰り広げる。