アウト・ブレイク

OUTBREAK(1995年/アメリカ)

監督 ウォルフガング・ペーターゼン

出演 ダスティン・ホフマン(サム・ダニエルズ)
   レネ・ルッソ(ロビー・キーオ)
   モーガン・フリーマン(ビリー・フォード)
   ドナルド・サザーランド(マクリントック)
   ケビン・スペイシー(ケーシー・シュラー)/他


謎の病原体による恐怖を描いたパニックスペクタクルムービー。日本でこの作品が公開された当時は、オウム事件やO157など、未知なる化学兵器を使った犯罪やウイルスが話題になった事もあり、なおさらこの映画がリアルに見えた。

監督は、『Uボート』『ネバーエンディング・ストーリー』『エアフォース・ワン』、そして最新作『ポセイドン』を製作したウォルフガング・ペーターゼン。『卒業』『パピヨン』『レインマン』などで、数々の名演技を披露してきたダスティン・ホフマンがこのようなパニックムービーに出演したことは、当時とても新鮮に見えたが、それ以後、あまり代表作に恵まれていないのが残念。モーガン・フリーマンは、確かこの作品辺りからよくスクリーンで見るようになった。『リーサル・ウェポン』シリーズや『身代金』でメル・ギブソンの妻を演じていたレネ・ルッソは、ウイルスの冒された後の演技が中々良かった。息子さんが『24』シリーズで大ブレイク中のドナルド・サザーランドは、『バック・ドラフト』での演技も良かったが、この作品の中での狂った軍人役もまたとても印象に残った。そう言えば、息子さんは、『24』の第3シーズンでバイオテロ兵器と戦っていましたね。

冒頭から突然破壊されるアフリカの村。病原体の恐怖の一方で、政府の誤った判断で罪のない人間がいともたやすく虐殺され、むしろそちらの恐怖のほうがはるかにそれを上回っていた気がする。実際には、見た事はないが、病原体に冒されて行く人々の映像がとてもリアルチックで、印象に残った。病原体を持った一匹のサルが全世界もたらす脅威。アクション映画好きとしては、クライマックスの村を破壊しようとする政府の謀略を阻止するため、説得すべく撃墜機に立ち向かって行くヘリの場面は、とても見応えがあり、面白かった。

DVDの日本語吹替え版は、ダスティン・ホフマンの声をブルース・ウィリスや『刑事ナッシュ・ブリッジス』のナッシュの声でもお馴染み、野沢那智さんが担当しています。


アフリカ奥地で発生した未知の伝染病がアメリカに渡り、ウィルスが地方都市に侵入した。米国陸軍伝染病医学研究所(USAMRIID)の研究チームのリーダー、サム・ダニエルズ大佐は、指揮官のフォードの命令で、アフリカの小さな村に派遣される。そこで彼は、未知のウイルスに冒され死んで行く村人達の姿を目の当たりにする。サムは、警戒態勢を敷くように言うが、フォードは、その病原菌の研究をやめるよう命令する。


 

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