ポセイドン
POSEIDON(2006年/アメリカ)
監督 ウォルフガング・ペーターゼン
出演 カート・ラッセル(ロバート・ラムジー)
ジョシュ・ルーカス(ディラン・ジョーンズ)
リチャード・ドレイファス(リチャード・ネルソン)
ジャシンダ・バレット(マギー)
ジミー・ベネット(コナー)/他
1972年に公開された『ポセイドン・アドベンチャー』を『Uボート』『アウトブレイク』『エアフォース・ワン』などパニック系アクションで定評のあるウォルフガング・ペーターゼン監督がリメイク。主演は、『デッド・フォール』『スター・ゲイト』『ブレーキ・ダウン』などSFやアクションのジャンルでも活躍するカート・ラッセル。彼が消防士役だと聞いて、思わず『バック・ドラフト』の事を思い出してしまった。
前作は、牧師を中心に重厚な人間ドラマを軸に脱出劇が展開したが、今回は、のっけから何千人もの乗客があっさりと船内で死に、生き残った数人の乗客達がとにかくひたすら転覆して、天地逆さまになり、遊園地のアトラクションのようになった船内を脱出していく一際アクションテイストの強い作品になっていた。
CGを使った豪華客船のリアルな転覆シーンは、『タイタニック』のそれを彷彿させるところもあり、少し新鮮味に欠けるが、前作を遥かに凌いだ迫力があった。現代風にアレンジされ、ショッピングセンターのような吹き抜けがある船内の巨大なセットの作りもゴージャスで素晴らしかった。スリリングな冒険活劇を重きに置いた事で前作より上映時間も短い上、スマートになり、それは、それで面白かったのだが、時代背景もあるだろうが、前作のおおらかさと役者同士の激しい葛藤みたいなものももっと見てみたかった気がする。
豪華客船ポセイドン号は、大晦日の夜、北大西洋を航行していた。船内でニューイヤー・イブの祝宴が行われ、新年を迎えようとしていたが、そんな時、巨大な波がポセイドン号を飲み込み、あっという間に船は、転覆してしまった。船長は、生き残った数百名の乗客たちに救助が来るまでこの場にいるように命じるが、ギャンブラーのディランは、脱出を試み、前ニューヨーク市長のロバートも、娘を探して、彼の後を追う…。