ポセイドン・アドベンチャー

THE POSEIDON ADVENTURE (1972年/アメリカ)

監督 ロナルド・ニーム

出演 ジーン・ハックマン(スコット)
   アーネスト・ボーグナイン(ロゴ)
   レッド・バトンズ(ジェームス・マーチン)
   キャロル・リンレイ(ノニー・パリー)
   レスリー・ニールセン(ハリソン)/他


突如、巨大な津波に遭遇したクイーン・メリー号。1400人いた乗客は、瞬く間のうちに水に飲み込まれ、救助を待った人々の悲惨な運命に絶えながら、船底を目指して、生き残った6人が生死のアドベンチャーを繰り広げるパニックムービーの名作。2006年にカート・ラッセル主演で『ポセイドン』と言うタイトルでリメイクされました。

逆さになったロケセットの凄さも然ることながら、CGに頼らない役者の熱演とスタントマンの命がけのスタントも感動的でした。大広間のセットでの転覆シーンでは、客達が部屋の中を激しく転がる危険なスタントに挑んでいますが、アーニー役の役者もスタントマンではないのに、天井に張り付いたテーブルから巨大な照明灯の下に落ちる見事なスタントを見せていた。逆さになった迷路のような船体の中を勇敢な牧師の指示の元、突き進んで行く生存者達。牧師のスコットに反旗を翻すロゴ。朴訥ながらもどこか憎めない。ロゴを勇めるスコットの魂の叫びもぐっと来る。

製作者アーウィン・アレンは、この映画のヒットでパニック・ムービーの教祖的な位置につき、後に『タワーリング・インフェルノ』も大ヒットさせた。逆さまになった船体は、実際にセットを持ち上げ逆さまにして撮影され、役者自身も様々な困難と遭遇し、一時は、製作中止の危機にまで陥ったようですが、それをなんとか乗り切って公開に漕ぎ着けたそうです。豪華なキャスティングも魅力的です。勇敢な神父役には、『フレンチ・コネクション』に出演したばかりのジーン・ハックマンが演じています。昔気質の頑固刑事ロゴを演じるのは、後にテレビシリーズ『超音速攻撃ヘリ・エアーウルフ』でドミニクを演じたアーネスト・ボーグナイン。クイーン・メリー号の船長を演じるのは、まだ2枚目役者の若きレスリー・ニールセン。

DVDのコレクターズ・エディションには、製作のドキュメントやアーネスト・ボーグナインを始めとした出演者のインタビューなども収録されています。日本語吹替え版は、TV用のジーン・ハックマンの声を磯部勉氏が担当。ボーグナインの声が富田さんだったら…おっと。


大晦日の夜、パーティで賑わう豪華客船ポセイドン号を海底地震によって突然発生した大津波が襲った。一瞬の内に船は転覆。生き延びた人々は生存を賭けて、天地が逆転した船内からの脱出に挑む。


 

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