大型化されたリアフェンダーが特徴的です。この部分がかなりの幅増しになっているため後方からのインパクトが絶大です。後輪は偏平率が高いもののスリックタイヤなのでグリップ力は高いです。でも、これって路面に砂だとかが多い公道では危険なんですけどね。水にも極端に弱いし(タイヤの溝は水などグリップ力を下げる要因の異物をそこに効率的に逃がしてグリップ力を確保するための物。設置面積が低下する分グリップ力も下がって速度低下にも繋がるが、近年のモータースポーツでは速度抑止=安全性向上を狙って完全なスリックは使用禁止になっているとか)。
ワイド化も駆動輪だから駆動力を路面に伝えやすくする為の工夫という解釈が妥当でしょう。
そしてフェンダー部分などのインテークはエアコンに依存しない車内の空冷のためのインテークをイメージした装飾でしょう。リアの窪み部分に噴射口の様な物があったならジェットエンジン的な加速装置という解釈も出来たんですけどね。無いので何らかの装置の空冷や空力を考えての形状と解釈しておく方が賢明でしょうね。
ちなみにこの模型ではオミットしましたが、リアスポイラーにはガーニーフラップと呼ばれる小さな垂直の板が備わっていて、手軽かつ容易にダウンフォースを強化する加工が施されています。
ナイト3000は恐らく2000のSPMよりも高速時の安定性を高めるためのエアロフォルムを求めているのでしょう。だとするとSPMのような(早回しで表現された)高速性が無いのも頷けます(早回しのせいで動きが完全に物理法則を無視しているのが近年では逆に気になってしまいます)。あっちが空気抵抗を減らして最高速を追求した形態なら、こちらは高速走行時の安定性を両立して総合的な走行性能を強化した形態と考える事が出来るので。
なお、ダウンフォースが増すと空気抵抗増加も意味するため、最高速は下がります。某ミニ四駆マンガ(私大好きですけど)みたいにダウンフォースが増えるとパワーが伝わって最高速が伸びる、というのは出鱈目です。実際は空気抵抗が無い方が(安定しないスピード馬鹿になりますけど)最高速は上です。
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