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■メタルヒーローシリーズ1・宇宙刑事ギャバン
《エピソードコメント》
 
 

第1話「東京地底の怪要塞」…記念すべき宇宙刑事シリーズの序幕にふさわしく、大スケールに展開するマクーの総攻撃。宇宙ステーション破壊や東京襲撃などの特撮シーンがとにかくパワフル。マクーの戦闘艦とドルギランの宇宙戦も迫力あり、そして、地球に降り立った一条寺烈=ギャバンの華麗なる変身、メタリックなヒーローの登場に大興奮した。レーザーブレードのテーマなど、後に各戦闘場面で定番となる挿入歌やBGMもまだ定着しておらず、当然ながら何もかもが新鮮な第1話。変形する怪人も当時は、新鮮。シャコモンスターとの激闘の後に、ダブルマンとも対決する連続の対決にも大興奮。ハンターキラーは、宇宙刑事の時からそう呼ばれていたんですね…宇宙刑事の時は、別の名だと思っていたのだが…。

第2話「盗まれた日本列島」…海上を進むタンカーを強奪するマクー。ガイラー将軍の前身は、ダブルマンだったのか(笑)。奪ったタンカーを海賊船のように改造して、空に飛ばし、東京上空で爆破させようとするマクーの奇抜な発想力は、末恐ろしい。マクーのアジトに乗り込んだ烈が洞窟の中で巨大な球体に襲われる場面は、映画『レイダース』を意識したものなのか、当時のビデオ合成技術の精度が悪くぼやけてしまっているのが残念だが、中々迫力のあるシーンだった。今回も二度の対決シーンがスピーディに描かれ、巨大化したガマラモンスターと電子星獣ドルーとの激闘シーンに続いて、ダブルマンとクルーザー上で対決、ヨットハーバーでレーザーブレードを繰り出し、ダブルマンを真っ二つに切り裂くクライマックスシーンが圧巻。ギャバンが空を飛んでダブルマンを追跡する場面もあったが、ギャバン、空も飛べたのか…なんだか、スーパーマンっぽかったぞ。その後、空中に浮かぶタンカーをドルーで静止するなど、とにかく白熱の超展開が続いた傑作中の傑作エピソード。

第3話「大変だ! 黒星博士のベム計画を阻止せよ」…地球の子供達を生物兵器に改造するベム計画。それを実行する黒星博士を演じるのは、戦隊の幹部や、ライダーの怪人でもお馴染み石橋雅史氏だが、ここは、ぜひとも大葉氏と石橋氏の生身の派手な取っ組み合いが見てみたかったものだ。銀河警察を裏切りマクーに服従したハンター・キラーがギャバンの父・ボイサーの行方の手がかりを握っている事が判明。ミミーがレーザービジョンでインコになり、烈のジャンバーの内ポケットに隠れるが、その後、烈がコンドルモンスターの激しい槍攻撃に合い、スピーディーに激しく動き回ってそれをかわしているのだが、その間にあのインコが踏み潰されはしないだろうかとドキドキしながら見ていた。今回もモンスターとダブルマンのダブル対決。ダブルマンとの戦いでレーザーブレードのテーマが初めて流れた。

第4話「死を呼ぶ魔人兜」…かつてバード星を危機的状況に陥れた謎の兜…被ると無敵の超人となる「魔人兜」が地球に存在すると言う。それを知った老古学者の集団と小次郎が発掘に向かうが、マクーもまたそれを狙っていた。冒頭、洞窟の中で光り輝く魔人兜のシーンが印象的。魔人兜の意外な結末も然ることながら、その後、烈が調査団にそれをプレゼントしてしまうと言う展開は、さらに予想外であった。ダブルマン・マッドが魔人兜を被った姿は、中々様になっていたが、サソリモンスターと同様、あっけない最期でいまいち存在感を発揮できていなかったのは、残念。ギャビオン、スクーパーが初お目見え。

第5話「ミミーは泣く 猛毒コブラ弾が烈に命中」…烈の給料3000円って、月給?いくら宇宙刑事の仕事が忙しいからとは言え、安すぎではなかろうか(笑)。マクーの兵器の密売計画を知り、秘密基地に潜入したギャバンは、そこでハンター・キラーとの因縁の対決を果たすが、ハンター・キラーに猛毒のコブラ弾を撃たれ、生死をさまようことに。ギャバンを救うため、マリーンが特効薬を持って初の出番。ドクジャモンスター、前回に続きあまり存在感薄い。ダブルマン・スペクタルは、ダイヤモンド・アイの現世魔人みたい…。

第6話「魔空塾の天才たち」…子供達にマダコフードを与え、ダブルマンにしようと企むマクー。それを察知したギャバンは、マクーの作戦を阻止するため、敵地に潜入。料理で子供を洗脳する話と言えば、シャイダーの不思議料理の話も印象的だったが、その元祖的な内容だった。塾長は、キカイダーのハンペン。悪人ながらも中々良い味が出ていた。デンジマンやスーパー1、後の宇宙刑事シリーズでもあったが、この頃の特撮は、子供を塾に呼び寄せて、洗脳する話が多かった気がする。

第7話「怪物がひそむ花びらに少女は口づけした」…サムライアリモンスターが潜むバラの罠にはまる少女。この少女、サンバルカンでは、メカ少女を演じていた。黒部氏=ダブルマンとの対決は、まさにウルトラマンvsギャバンのバトル!サムライアリモンスターのケツからビーム攻撃には、笑った。ギャバンが普段見せない技を使ったり、ミミーのダンスなど貴重な場面がちらほら見られる。敵の攻撃を受けたあと、爆発の煙の中で華麗に瞬間的に変身を遂げるギャバンがカッコ良過ぎる。

第8話「正義か悪魔か? 銀マスク大ヒーロー」…ギャバンを地球人の敵と思い込ませるために、わざわざ雑誌社を立ち上げて、スペース雑誌を作り、UFO騒動をでっち上げるマクーの手の込んだ作戦が凄い。マクーの罠によって、新聞に嘘の記事を書かれ、汚名を着せられてしまうギャバン。UFOは、信じるが、ギャバンの記事に疑問を持つ小次郎さんの勘は、中々鋭い。ダムの高い場所での戦いや烈のロープアクションなど、いつにも増してアクションシーンも凄かった。

第9話「美しい人形スパイ」…特殊細菌バシラスXOを狙うマクー。開発者の塚原を見つけ出したダブルマンは、塚原にバシラスの培養をさせるため、娘の奈々恵が持つ人形に乗り移り、塚原を脅迫する。今回は、ベム怪獣の登場はなし。夜中、暗い部屋でこそこそと家の中を探っているダブルマンの後ろ姿が少し怖い。ギャバンとダブルマンが敷地に置かれた巨大タイヤがあるところで戦う場面は、戦隊ノリのコミカルな描写で笑える。ラスト、塚原に自分がギャバンである事を見抜かれた烈のしどろもどろした姿が微笑ましかった。

第10話「人間クラッシャー部隊を撃破せよ!」…スポーツ万能な若者達をサイボーグ化して、人間クラッシャー部隊を編成しようと企むマクーの陰謀を知った烈は、調査に乗り出す。人間クラッシャー部隊に殺人課のチャンスの姿が…?ことごとく洗脳作戦を展開するマクー、今回は、ニジチョウモンスターの鱗粉の麻薬効果で人を操っているが、その説明が妙に説得力がある。一度倒されたクラッシャーが蒸着を阻止しようと起き上がり、また烈に投げ倒される場面は、意外性があり面白い場面だった。

第12話「遊園地へ急行せよ! UFO少年大ピンチ」…少年・真が見たUFOの真意を確かめるべく調査を開始する烈。地下に侵略基地の建設を進めると同時にM10の地震を発生する事ができる地震発生装置を開発するマクーは、マクーの戦闘機を目撃した真親子を脅迫するが、二人の異変に気づいた烈は、マクーの存在に気づき、侵略基地の壊滅を急ぐ。蒸着後の戦闘シーンやドルギランの登場シーンなどで一斉に挿入歌が流れ出し、さらにバトルが熱く盛り上る。無人で動き回る遊具の中で繰り広げられるマクー空間での戦闘シーンが絶品。観覧車のゴンドラ(しかも一際高い位置で止まっているゴンドラ)の上に立ったり、ジェットコースターのレールの上に登ったり、空を飛び、ギャバンに襲いかかってくるティーカップなどなど小山遊園地全体を余すことなく使ったダイナミックなバトルが面白い。

第19話「午前6時蒸着! Zビームチャージ完了」…キョウリュウダブラーとの目まぐるしい激戦の末、コンバットスーツのエネルギー装置を破壊されてしまうギャバン。必殺技が使えず、弱々しく逃げ惑うギャバンの姿が印象的。バード星からやってきたコム長官達の手によって、コンバットスーツが修復され、ドルギランの中でパンチやジャンプ力のテストが行われる。主題歌が流れる中で繰り広げられるテストのシーンがカッコ良い。にしても、キョウリュウダブラーとその人間態のギャップが大き過ぎてついつい笑ってしまう…。

第23話「闇を裂く美女の悲鳴! 霧の中の幽霊馬車」…夜の闇と深い霧の彼方から現れる幽霊馬車に連れ去られる若い女性達。人間獣生化計画を進めるマクーの野望を打ち砕くべく、調査に乗り出すギャバン。妖怪人間ベムのようなクモダブラーの人間体を演じる山本昌平氏の怪演が素晴らしい。中盤の戦闘場面、クモダブラーの人間体が振りかざした杖から地面を伝わってスピーディに飛び出す火花攻撃を受けた後、その煙の中で瞬間的に変身を遂げるギャバンの蒸着シーンが絶品。月子が入れられたガラス張りの棺の上を華麗に宙返りして飛び越えるクモダブラーの人間体もカッコ良い。キョウリュウダブラーの回の時も思ったが、ダブルモンスターは、人間体の時の方がカッコ良過ぎ。クモの糸や巣が象徴的に使われていたり、雑魚兵のクラッシャー達までもがクモのような動きを見せたりと、幻想的な描写がとても良い。

第27話「先生たちが変だ! 学校は怪奇がいっぱい」…この話は、もうジャアクダブラーの人間態・汐路章氏の怪演に尽きる。汐路章ショーとも言うべきか。終始異空間が漂う映像。子供達の学校がマクーの邪悪な世界へ引きずり込まれて行く。教室で行われる悪魔の儀式。ゾンビのよう蠢く先生達が陽一と若葉を襲う。学校の見慣れた校舎や廊下や教室が突如入り組んだ魔境のように変化する映像世界が面白い。校舎の中でスリリングに展開する戦闘シーンも圧巻。

第28話「暗黒の宇宙の海 さまよう魔女モニカ」…宇宙の辺境地に幽閉されていた魔女モニカがドン・ホラーによって若さを取り戻し復活。ギャバン抹殺の使命を受けたモニカは、ミミーに毒矢を打ち、重傷を負わせる。ギャバンは、ミミーの毒を取り除く事ができる「命の花」を手に入れるため、モニカと対決するが、戦いに敗れてしまう。戦いに勝利したモニカだったが、ハンターキラーの嫉妬を買い、モニカ自身も毒におかされ、牢屋に入れられる。ギャバンに助け出されたモニカは、かつて自分が愛した宇宙刑事の事を思い出す。自分に命の花の雫を与えようとしたギャバンを見て、失った愛を取り戻したモニカは、最後の力を振り絞ってマクーに挑み、ハッコツダブラーに倒され消えた。モニカ役の吉岡ひとみさんの演技が圧巻。怒りの蒸着をし、マクーに立ち向かうギャバンのいつにも増した白熱した戦いぶりがカッコ良い。

第30話「ドンホラーの息子が魔空城に帰って来た」…火星と木星の間から発信された怪電波の調査に向かったギャバンの前に突如マクーの息子サンドルバが現れた。のっけから激しいバトル。赤と銀の光球が激しく宙を舞い激突する。サンドルバの帰還をよく思わないハンター・キラーは、宇宙刑事にしかわからない暗号文を使って、ギャバンにサンドルバの秘密を打電する。その暗号文によって、サンドルバの母・魔女キバの妖術から逃れる事ができたギャバンだったが、首を分離する事ができるケイビダブラーも入り乱れての三対一の対決になり、危機的状況に追い込まれる。しかし、その時、ギャバンの味方をする謎の男があらわれる…早川健?…いや、男の正体は、宇宙刑事アラン。アランの登場により危機から脱したギャバンは、ケイビダブラーを倒し、ある使命のために地球にやってきたアランに協力する…。次々と新キャラが登場して、超展開を見せるこの話…マクー空間でのバトル、高層ビルの真下で激しい戦闘を繰り広げるギャバンとケイビダブラーの映像がシュールで良い。二重スパイの罪で暗黒銀河へ追放されてしまったハンターキラーの最期の姿ががあまりに不憫でならない…。

第32話「謎の地底迷路 ターゲットはWX-1」…ミミーが突然里帰りして、バード星からマリーンが地球に派遣され、しばらくマリーンと月子がギャバンのサポート役に。ギャバンに中々勝てないサンドルバは、奇怪な作戦を使って再びギャバンを倒そうとする。用意されたのは、「人食いビル」。そのビルに入り込んだ人々は、壁に吸い込まれて、姿を消してしまう。噂を聞いてやってきた小次郎さん達も壁に吸い込まれ、不気味な暗室の中で、魔女キバの幻影に脅かされ、拉致される。この暗室の描写がかなりホラーチックで、少女の腕がスッと抜け落ちたり、魔女キバが何度も飛び跳ねる異様な光景もトラウマになるほど気味悪い。小次郎さん達を助けにきた烈が魔女キバの妖術で、重力地獄の罠にはまり、操り人形のように体をくねらすが、その演技が迫力あった。ギャバンがサイバリアンに向かって、空高くジャンプした瞬間のタイトルバックが印象的。

第33話「新怪物誕生・エイリアンを拾った少年」…ダブラーの人工受精卵を孵化させ、強力なダブラーを誕生させようとするマクーの作戦。「殺気」と言うか、マクーの匂いを感じ取ったギャバンがマクーの卵運搬車を見つけて、見事破壊する。しかし、排水溝に置かれた最後の卵を少年が拾ってしまう。卵は、小次郎達によって料理されるが、卵からカイブツダブラーの幼虫が生まれ、やがて成長して人々を恐怖に陥れる…。今回は、蒸着シーンが3回。3度目の寝そべりながらの蒸着は、少し滑稽だが、面白い蒸着シーンだった。やはり、このあたりの話になるとギャビオンがよく登場して活躍する場面が多い。

第35話「マクーの若獅子サンドルバの反抗」

●「蒸着」前の大場さんの爆破を伴う体を張ったアクション・シーンは、もちろんですが、魔女キバの悪策でマリーンと月子が人質となり、ギャバンがレーザーブレードを解除させられたり、マクー空間無しのクライマックス戦闘など通常見られない場面が多数あり新鮮でした。(のぶにいさん)

●猛烈な特訓を続けるギャバンに対して、ドン・ホラーの息子サンドルバは、グータラな毎日を送っていた。挙句、サンドルバは、ドン・ホラーに反抗し、ギャバンと対決するため、マリーンと月子を人質に取る。二話にも登場した洞窟内を転がる巨大球の罠にはまり、地雷原では、巨大な爆風に吹き飛ばされる烈。激しい攻撃を受けているにも関わらず、やはり無敵。サンドルバは、ギャバンダイナミックを封じようと、ギャバンからレーザーブレードを奪い取る。息子の戦いを見守るドン・ホラーだが、あえて息子には、力を貸さず、マクー空間を作らず静観する。しかし、それがあざとなり、ギャバンに形勢逆転されてしまうサンドルバがなんとも哀れ。(管理人)

第39話「学校から帰ったらぼくの家はマクー基地」…突然、ある家を乗っ取るマクー。ノットリダブラーは、家の隣の公園で女の子の歩行訓練を手伝うギャバンを密かに熱線銃で撃ち殺そうと計画していた。そこにやってきたサンドルバ。赤ん坊をあやすが、逆に怖がられている。だが意外と優しい一面もあるのですな。ある一家を巻き込んで、大掛かりな計画を立てたにもかかわらず、あっけなく失敗してしまうところが笑える。結局、100人前の寿司を食っただけのノットリダブラー。マクー空間の戦闘シーン、巨大なリボルバーやガトリングガンの上で戦うギャバンとノットリダブラーの場面が面白い。

 


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