ミッション:インポッシブル3
MISSION: IMPOSSIBLE III (2006年/アメリカ)
監督 J・J・エイブラムス
出演 トム・クルーズ(イーサン・ハント)
フィリップ・シーモア・ホフマン(オーウェン・デイビアン)
ヴィング・レイムス (ルーサー)
マギー・Q (ゼーン)
ローレンス・フィッシュバーン(ブラッセル)/他
1960年代に放送された人気テレビドラマ『スパイ大作戦』をリメイクした劇場シリーズ第3弾。第1弾は、サスペンスタッチとメンバーの崩壊の衝撃、第2弾は、アクションをメインにした大活劇と言った印象の強かったこのシリーズですが、3作中、もっともスパイ映画らしい映画でした。監督は、テレビシリーズ『エイリアス』や『LOST』のJ・J・エイブラムス。前作に続いて登場するルーサー役のヴィング・レイムス、『マトリックス』シリーズのローレンス・フィッシュバーンもIMFの局長ブラッセル役で出演している。オーウェン役のフィリップ・シーモア・ホフマンの悪役ぶりもとても印象に残った。
ベルリン・バチカン・上海と瞬く間に舞台を移して展開される作戦の数々。息もつかせぬ過激なノンストップ・アクション。イーサンを演じるトム・クルーズは、ノースタントで、数ある危険なアクションを自分でこなし、地面すれすれのフリーフォール、全力疾走などなどとても44歳とは思えない力技を披露していた。風車の上空での苛烈なヘリ・チェイスシーンのスピード感のある映像、チェサ・ピーク・ベイ・ブリッジで繰り広げられたオーウェン奪還シーンも迫力があった。絶え間なく敵の戦闘機とヘリにのミサイル攻撃を受けている爆風に吹き飛ばされるイーサン、『トゥルー・ライズ』の橋上アクションを思い出したが、負けず劣らずの凄まじさだった。ビルのステンドガラスの上を勢い良く滑り落ちる場面は、ジャッキー・チェンの『WHO AM T』を彷彿とさせられる。鼻から通して頭に埋め込まれる爆弾がやけにリアルで痛々しかった。『トータル・リコール』の鼻から発信装置を取り出す時よりかは、まだマシなんだろうか。一つ残念だったのは、上海の作戦でラビットフット強奪のシーンが割愛されていたところ。どのようなやり方で盗み出したのかも見てみたかった。
自分の育てた部下の死、IMFメンバーとの友情や、そして今回は、妻との愛情も描かれ、なんだかイーサンが『リーサル・ウェポン』シリーズ末期のリッグスの状況と被る。次回作では、結婚して、子供もいるのだろうか。それと、奥さんちょっと美味しいところ持って行き過ぎかな?ストーリー的には、どこか『24』シリーズと似た部分も感じました。
一線から退き、教官としてスパイ育成の任務に携わっていたIMFのエージェント、イーサン・ハントは、看護士のジュリアとの結婚を控えていた。しかし、ある日、IMFからイーサンに新たなミッションの指令が出される。イーサンの教え子の女性エージェント、リンジーが任務中に敵に拘束されてしまった。イーサンは、メンバーのルーサー達と共にリンジーの救出に向かう。