ステルス

STEALTH(2005年/アメリカ)

監督 ロブ・コーエン

出演 ジョシュ・ルーカス(ベン・ギャノン)
   ジェシカ・ビール(カーラ・ウェイド)
   ジェイミー・フォックス(ヘンリー・パーセル)
   サム・シェパード(ジョージ・カミングス)   
   ジョー・モートン(ダーク・ハーシュフィールド)/他


『ワイルド・スピード』『トリプルX』など、CGを大胆に使って新世紀のアクション映画を次々と生み出しているロブ・コーエン監督のスカイアクション。内容は、『ナイトライダー』のキットと戦闘機をくっつけたような超高性能ステルス機が暴走して、世界中を恐怖に陥れると言った感じで、まさに『ナイトライダー』と『エアーウルフ』のコラボアクション。しかし、この映画に登場するエディは、キットほど人間的な感情はない。ナイトライダーにもカールと言うやっかいな車がいたが、それと似た雰囲気を醸し出していた。この映画のスタッフには、ナイトライダーとエアーウルフのファンがいたとしか思えない。監督自身がそうなのかもしれないが…。

80年代のスカイアクション映画は、実機を使っての迫力のある戦闘シーンが数多く見られたが、この映画の戦闘シーンは、ほとんどCGだったのが少々残念だった。しかし、この映画の場合は、人工頭脳を搭載したステルス機「エディ<E.D.I.>」の無謀な暴走を描くのに、CGがうまくはまっていた気がする。超高性能の戦闘兵器が落雷を受けたくらいで暴走するのか?と言う今風な疑問を浮かべてしまったが、これもまた良い意味での80年代テイストとして捉え、私的には、中々楽しめた映画でした。ストーリーも『エアーウルフ』を始めとした、80年代の冷戦をテーマにしたスカイアクションの雰囲気を醸し出しています。『ダイ・アナザー・ディ』しかり、だからと言って、北朝鮮を一網打尽にしてしまうのは、どうかと思ったが、その辺は、ご愛嬌。カーラが緊急脱出するところは、『エネミーライン』を彷彿させられたりもして、CGでありながらも、斬新なカメラワークとスピード感抜群の映像は、緊迫感があり最高だった。むしろこれぐらいど派手にやってくれるほうが、心地良い。できれば今度は、AIを搭載した超音速ヘリのほうも見てみたいです。実機で。

『コラテラル』では、しがないタクシードライバーとして存在感を発揮していたジェイミー・フォックスですが、この映画では、あまり目立たない存在だった。『テキサス・チェインソー』では、一人果敢にレザー・フェイスと戦っていたジェシカ・ビールは、目立っていた。アメリカでは、去年のワースト映画ナンバー1だったらしいのですが、確かに実写の戦闘シーンがないのは、残念だが、CGアクションものとしては、素晴らしい出来だったと思う。DVDでは、主人公の声を『24』のジャックでもおなじみの小山力也氏が担当していました。

<訂正:『F/A−37 Talon<マッハ3.5のクルーズステルス戦闘機>は、実在する戦闘機』と書きましたが、正しくは、架空の戦闘機です。失礼しました>


近未来のアメリカ海軍では、密かにテロ対策プロジェクトが進められていた。選ばれたベン、カーラ、ヘンリーの3人のパイロット達は、最新のステルス戦闘機に乗り、空母へ乗艦することになった。そして、もう一人、4人目のパイロットとして「エディ(E.D.I.)」と呼ばれる最新鋭の人工知能を搭載した無人ステルス機も仲間に加わる事になる。エディの驚異的な能力に戸惑う三人だが、ある時、エディが突然、暴走を始め…。


(作成協力:KITT大好きさん)

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