007/ムーンレイカー

MOONRAKER(1979年/イギリス)

 

監督 ルイス・ギルバート

出演 ロジャー・ムーア(ジェームズ・ボンド)
   ロイス・チャイルズ(ホリー・グッドへッド)
   ミシェル・ロンズデール(ドラックス)
   コリンヌ・クレリー(コリンヌ・デュフォー)
   リチャード・キール(ジョーズ)
   ウォルター・ゴーテル(ゴーゴル) /他

解説

シリーズ第11弾。ロジャー・ムーア=ボンド第4作。まず驚いたのは、『私を愛したスパイ』で登場した殺し屋ジョーズが再び登場していること。冒頭のパラシュート空中勝負から、ロープウェイでの格闘やボートでの水上チェイスなど、前作よりも出番が多い。しかしなぜなのか、彼は何度も死にそうな目にあっているにもかかわらず、無傷で不死身。ロープウェイのシーンで、007との格闘を終えたジョーズが、ドリーと言う少女と出会い、そこから「不思議の国のアリス」のようなメルヘンチックな展開になってしまう。いったいこれはどうして・・・と言った感じで、007シリーズで最も謎を残すシーンだと思いました。

製作当時『スター・ウォーズ』などの宇宙ものの映画が話題を呼び、それにあやかってか、とうとうボンド映画までSFタッチになり、宇宙基地でレーザーガンによる大銃撃戦が展開する場面など見ていると、「これほんとに007?」と思ってしまったのですが、しかし宇宙ステーションでの攻防戦は、なかなか迫力があり、またNASAの協力で製作途中の本物のスペースシャトルが見れたりもして映像的には十分満足させてくれます。

『ゴールド・フィンガー』のオトジョブなど、シリーズには、ちょくちょくおかしな日本人が登場するのですが、今回も殺し屋チャンがボンドを宇宙飛行士がロケットの離着陸時にかかる重力に慣れるための遠心分離機のような装置で回転させられ、殺されそうになったりするのですが、なぜか妙に笑えてしまう。過剰に笑いとユーモアが盛り込まれすぎたせいか、この映画にはいろんな隙が見え隠れする。殺し屋はジョーズでなくても最後までチャンとボンドを戦わせていればまだそれなりにしっかりとした形になったのではと思います・・・。その奇想天外さを反省してか、次作の『ユア・アイズ・オンリー』では、初期のスタイルに近いスパイ・スリラーに戻ったとか。(資料協力S.T氏に感謝します)

 

ストーリー

イギリスへ運ばれていたスペースシャトル「ムーンレイカー」が何者かに盗まれる。ボンドは、カリフォルニアにあるドラッグス工業へ向かい、ムーンレイカーを開発した科学者ドラックスに近づく。ロケットの開発にあたるNASAから派遣されたホリー・グッド博士に出会い、ボンドは、宇宙飛行実験用の遠心分離装置の実験台としてそれに乗せられるが、それをコントロールし彼を抹殺しようとする殺し屋チャンの魔の手が忍び寄る・・・。

 

ドクター・ノオ ロシアより愛をこめて ゴールド・フィンガー サンダーボール作戦

007は二度死ぬ

女王陛下の007 ダイヤモンドは永遠に 死ぬのは奴らだ
黄金銃を持つ男 私を愛したスパイ ムーンレイカー ユア・アイズ・オンリー
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