007/トゥモロー・ネバー・ダイ

TOMORROW NEVER DIES(1997年/イギリス)

監督 ロジャー・スポティスウッド

出演 ピアース・ブロズナン(ボンド)
   ミシェル・ヨー(ウェイ・リン)
   ジョナサン・プライス(エリオット)
   テリー・ハッチャー(パリス)
   リッキー・ジェイ(グプタ)/他
 

解説

シリーズ第18弾。ピアース・ブロズナン=ボンド第2作品。『ゴールデン・アイ』でダイナミックなアクションを見せてくれたピアース・ブロズナンが、今回もまた前作以上の大スペクタクルなアクションを見せてくれています。息つく暇もないアクションの連続には、圧倒の一言です。監督は、『エアアメリカ』『シックス・デイ』など、ダイナミックなアクション作品も手がけているイギリス出身のロジャー・スポティスウッド。ボンドガールには、『ポリス・ストーリー3』で、ジャッキー・チェンをも凌ぐ豪快なアクションを披露してくれたミシェル・ヨーが登場し、ボンドを食ってしまう程の存在感で華麗なアクション技が楽しめます。

そして、もう一つの最大の見所は、なんと言っても『リビング・デイ・ライツ』以来ご無沙汰だったボンドカーの活躍でしょう。
今回登場したニューボンドカー『BMW750iL』には、今までになく最新式のシステムが充実していました。映画の中でボンドは、Qから貰った『エリクソン携帯電話』を使って、車を操っています。この車に搭載された主なシステムのいくつかを紹介しておきます。

●セキュリティー・ボックス
ボンドの指紋がキーになっている高性能ボックス。ボンドの愛銃ワルサーPPKも積まれている。

●ナビゲーター・システム
女性の声がボンドのために様々な案内をしてくれる。ナイト2000のキットのように冗談は言えないようだが・・・。

●ミサイル発射システム
サンルーフの上部がスライドすると、横一列に並んだ小型ミサイルが現われる。

●ビデオカメラ内臓サイドミラー
左右のミラーにビデオカメラが内蔵されている。携帯電話の液晶モニターと、BMWの車内モニターに映像が映し出される。

●エレクトリック・セキュリティー・システム
不審者が車内に押し入ろうとすると、車体に強力な電流が流れる。

●完全防弾ボディ
特殊合金と塗料により、普通の銃器では、傷一つつけられない。ウインドスクリーンにも防弾ガラスが使われ、ハンマーで叩いた程度では割れたりしない。

●メタルスパイク撒布装置
後部バンパーがスライドして、中から鉄製のくさび状のスパイクがばら撒かれる。初代ボンド・カー、アストン・マーチンにも装備されていたが、劇中では使われなかったようだ。

●GPS追尾装置
ボンドの携帯電話に反応し、遠隔リモコン操作による無人走行を可能とするシステム。

●催涙ガス噴出装置
車から人を遠ざけるために、両サイドの車体下部から催涙ガスが噴出する。

●自動パンク・リペア装置
パンクしたタイヤの穴を一瞬で塞いで、空気を送り、修理するシステム。

●ワイヤー・カッター
BMWのエンブレムが上部に上がり、鋼鉄製ワイヤーを瞬時に切断することができる強力なカッターが現われる。

●フロント・マシンガン
車の前部にマシンガンが設置されていたが、劇中では使用されなかった。

と、見事なまでに、様々な武器と防御システムが兼ね揃えています。劇中では、ほんの少しの出番で、今までのごとくあっさりと破壊されてしまい、少々もったいなかった。しかし、今回それだけではなく、サイゴンの青空市場で展開する壮絶なアクションシーンには,「BMW R1200C」のバイクが登場し,ボンドとリンが二人羽織り状態でバイクにまたがり,追っ手のヘリコプターから逃れる決死のアクションを展開しています。ボンドがバイクに乗る姿は、中々珍しい。『ゴールデン・アイ』の戦車が爆走するシーン以上の新鮮味に溢れた迫力あるシーンがてんこもりです。

ストーリー

ロシア国境の雪降り積もる山間部で、武器商人達によるの非合法な取引が行われようとしていた。それを阻止すべく、ボンドは、敵地に侵入し、行動を開始した。無事任務を成功させたボンドだったが,数日後,英国艦デヴォンシャーが、謎のステルス艦の攻撃を受け,沈められてしまう。事件の黒幕が、巨大なメディア業界を自由自在に操る時の権力者・エリオット・カーバーであることを知ったボンドは,次に彼が企てている陰謀を阻止するため,カーバー主催のパーティへ潜り込む・・・。

 

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